ウィルコックス(読み)うぃるこっくす(その他表記)Stephen Wilcox

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウィルコックス」の意味・わかりやすい解説

ウィルコックス
うぃるこっくす
Stephen Wilcox
(1830―1893)

アメリカの機械技術者。最初スティルマンD. M. Stillmanと協同し、水の蒸発を能率的に行う新型水管ボイラーを発明し、1856年に特許をとった。さらにボイラー研究を続け、10年後にバブコックとともに水管を横型とした新型ボイラーの特許をとった。現在発電用のボイラーとして広く使用されている水管式ボイラーの一つであるバブコック‐ウィルコックスボイラーはその改良型である。1880年にアメリカ機械学会の終身会員に推薦され、1881年、バブコックとともにバブコック‐ウィルコックス会社を設立した。

[中山秀太郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ウィルコックス」の意味・わかりやすい解説

ウィルコックス
Stephen Wilcox
生没年:1830-93

アメリカの発明家,機械技術者。初め実用的な熱機関分野仕事をしていたが,1856年,D.M.スティルマンとともに傾斜管方式の水管式ボイラーの特許を取得した。その後,蒸気発生器の特許もとり,G.H.バブコック共同で,のちに代表的な水管式ボイラーの一つになったバブコック=ウィルコックスボイラーを開発し,特許を得た。その後も改良を重ね,81年,バブコックと共同してバブコック・ウィルコックス社を設立し,このボイラーと蒸気機関製造に従事した。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「ウィルコックス」の意味・わかりやすい解説

ウィルコックス

米国の機械技術者。1856年D.M.スティルマンと共同で水管ボイラーの特許を得,1867年これを基礎バブコックと共同してバブコック・ウィルコックス・ボイラーの特許をとり,1881年バブコック・ウィルコックス社を創立。→ボイラー

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウィルコックス」の意味・わかりやすい解説

ウィルコックス
Wilcox, Ella

[生]1850
[没]1919
アメリカの女流詩人。代表作水滴』 Drops of Water (1872) など約 40冊の詩集がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android