エル・ジェム(読み)エルジェム

百科事典マイペディア 「エル・ジェム」の意味・わかりやすい解説

エル・ジェム

チュニジア北東部にある小村で,ローマ時代の円形闘技場遺跡がある。240年にローマ皇帝ゴルディアヌス3世によって建造されたもの。縦149m,横124m,高さ36m,舞台は直径65m,収容人員約3万5000人で,北アフリカ最大の円形闘技場。切り出した石を漆喰(しっくい)で固めて積み上げて造ったもので,作業は大勢奴隷によって行われた。当時のローマ帝国の絶大な勢力を示す建造物で,保存状態もよい。1979年,世界文化遺産に登録。

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