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オラン Oran

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

オラン
Oran

アラビア語ではワフラーン Ouahrān。アルジェリア北西部,オラン県県都港湾都市。同国第2の大都市。首都アルジェ西南西約 380kmに位置する。地中海に面して温暖だが,雨量は少く年 400mm程度。 10世紀初頭,アンダルシアの商人が,内陸部との貿易の拠点として建設。 1437年には内陸のトレムセン王国の,1509年にはスペインの,1708年にはトルコの,1831年にはフランスの領土となり,アルジェリア西部の行政と経済の中心として発展した。現在市街は,頂上にトルコの城塞跡サンタクルスをいただくスペイン時代の町ラブランカ,海岸付近のラマリーヌ,およびラスエルアイン (谷) 右岸の新市街地に分けられるが,名所旧跡が多い。港は 19世紀後半以降大幅に拡張され,オラン平野の特産ワインをはじめ,穀物,野菜,果物などの積出港。国際空港もある。ハシルメルから 650kmのパイプラインで天然ガスを引いた火力発電所があり,製鋼所,化学肥料工業,ガラス工業,食品加工工業など各種の工業が発展している。 1965年オラン大学が設立され,市立美術館やトレムセン美術館をはじめ文化施設も多い。人口 62万 8558 (1987推計) 。

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デジタル大辞泉の解説

オラン(Oran)

アルジェリア北西部の港湾都市。地中海に面する。アラビア語名ワフラーン。10世紀にスペインのイスラム教徒によって建設され、オスマン帝国支配を経て、フランスの植民地として発展。独立まで、ヨーロッパ人が多かった。カミュの「ペスト」の舞台。マグレブ系大衆音楽ライの発祥の地。

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百科事典マイペディアの解説

オラン

アルジェリア北西部の港湾都市。アラビア語ではワフラーン。同名県の県都。ブドウ酒,穀類などの輸出港。商工業の中心。海軍基地,大学がある。10世紀に創設。15世紀に貿易で栄え,のちスペイン,トルコ,フランス(1831年以来)の支配を受けた。
→関連項目ライ

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世界大百科事典 第2版の解説

オラン【Oran】

アルジェリア北西部,同国第2の都市で,同名県の県都。アラビア語ではワフラーンWahrān。人口61万(1987)。10世紀初め,アンダルス(イベリア半島イスラム化地域)の船乗りによってアフリカとの商業基地として建設される。イスラム商人マルセイユベネチアバルセロナなどのキリスト教徒の商人の来住によってにぎわったが,特に1437年,トレムセンのザイヤーン朝(アブド・アルワード朝)によって占領されると,ヨーロッパの工業製品とアフリカの金,象牙,奴隷などとの交易活動が活発に行われた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

オラン
おらん
Oran

北アフリカ、アルジェリアの地中海沿岸西部、オラン湾に面した港湾都市。オラン県の県都。アラビア語ではワフラーンWahranという。人口65万5852(1998)。同国第二の人口をもち、西部地域の商工業、文化の中心地である。港を中心にヨーロッパ風市街が広がり、北西の山腹にかけ伝統的な市街がある。西側にメルセル・ケビル軍港がある。
 10世紀にスペイン系イスラム教徒により建設された。フランス植民地時代、アルジェリア3県のうちのオラン県の県庁所在地となり、近代的港湾施設、鉄道も建設され、農産物、鉱産物の輸出、工業製品の輸入港として発展した。背後のオラン平野にはヨーロッパ人が多数入植し、全国的にもヨーロッパ人の経営する農園がもっとも多い地域で、オランは独立までアルジェリアでヨーロッパ人人口が多数を占める唯一の都市であった。スペイン系移民の割合が多く、スペイン風の建物が残り、市街の中心に広場があるさまは、南アメリカの都市によく似ている。カミュの名作『ペスト』の舞台として知られる。独立後多くのヨーロッパ人は引き揚げたが、アルジェと同様に人口集中が続き、20年間に人口は3倍以上に増加した。工業は機械、化学、食品、繊維などがある。オラン総合大学の建設には日本も協力した。南西8キロメートルにはラ・セニア国際空港がある。[藤井宏志]

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