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カバリーニ Cavallini, Pietro

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カバリーニ
Cavallini, Pietro

[生]1250頃
[没]1330頃
イタリアの画家。主としてローマで制作に従事。空間と光に対する感覚,衣装の柔軟な取扱いと古典的荘重さなどによってビザンチン風主題を柔軟に処理し,ジョットによって開始される新様式を準備した。作品には,ローマのサンタ・チェチリア・イン・トラステベレ聖堂の『最後の審判』,サンタ・マリア・イン・トラステベレ聖堂のモザイク連作『マリア伝』,ナポリのサンタ・マリア・ドンナ・レギナ聖堂のフレスコ画などがある。

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世界大百科事典 第2版の解説

カバリーニ【Pietro Cavallini】

イタリアの画家。生没年不詳。13世紀末から14世紀前半に活動。ビザンティン美術の伝統の中で育ったが,ローマのサンタ・マリア・イン・トラステベレ教会のモザイク連作《聖母伝》(1291ころ)やサンタ・チェチリア・イン・トラステベレ教会のフレスコ《最後の審判》(1293ころ)では,遠近感のある空間処理,明暗による人体の彫刻的肉付け,衣襞の描写に古代美術回帰への端緒を示し,ジョットの絵画革新への道を準備した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カバリーニ
かばりーに
Pietro Cavallini
(1240ころ―1334)

イタリアの画家。13世紀後半から14世紀初頭にかけてローマで活躍した画家たち(ローマ派)の筆頭に数えられる。ローマ市に資産を有していたチェッローニ家の出身で、3点の史料しか残っていないため、その生涯に関する詳細は不明だが、主としてローマで活躍したこと、14世紀初頭にアンジュー家の招きでナポリに赴いたこと、長命であったことなどが知られている。彼の作風は、当時ローマに根づいていたロマネスク様式とビザンティンの絵画手法を基盤とするが、古代ないしは初期キリスト教美術に学んだと思われる新鮮な造形要素が認められる。人物は量感をもってしっかりと描かれ、人間性を備えている。代表作に、ローマのサンタ・マリア・イン・トラステベレ聖堂の後陣を飾るモザイク『聖母の生涯』(1291)や、サンタ・チェチリア聖堂のフレスコ画『最後の審判』(1293ころ)がある。[石鍋真澄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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