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クツワムシ クツワムシMecopoda nipponensis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

クツワムシ
Mecopoda nipponensis

直翅目キリギリス科。体長 30~35mm,翅端までの長さ 50mm内外。緑色型と褐色型があるが,緑色型でも雄の背面にある発音器付近は褐色を帯びる。キリギリスより頭部が小さく,前胸は前方にせばまる。触角は糸状で長く,淡褐色地に黒色斑がある。前翅は幅広い。後肢は非常に長い。雌の産卵管は剣状。鳴く虫としてよく知られ,成虫は夏から秋にかけて「がちゃがちゃ」と連続して鳴くのでガチャガチャの別名がある。関東地方以西の本州,四国,九州に産する。タイワンクツワムシ M. elongataは本種に似るが,翅が細長く,鳴き声が異なる。伊豆半島以西の本州各地,九州などに産する。 (→直翅類 )

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百科事典マイペディアの解説

クツワムシ

直翅(ちょくし)目キリギリス科の昆虫の1種。鳴声からガチャガチャと俗称。体長(翅端まで)60mm内外,緑色と暗褐色の2型がある。暖地に多く,太平洋側で福島県,日本海側では新潟県分布北限

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

クツワムシ
くつわむし / 轡虫
[学]Mecopoda nipponensis

昆虫綱直翅(ちょくし)目キリギリス科に属する昆虫。雄虫がガチャガチャとかしましく鳴く、鳴く虫の代表種の一つ。この鳴き声から俗にガチャガチャともいう。前翅が幅広く木の葉状で、全体にずんぐりとした虫。頭頂から翅端まで50~70ミリメートル、体長そのものは25~33ミリメートル。緑色型と褐色型があるが、緑色型でありながら発音器部が褐色のものなどもある。頭部は大きく、頭頂は突き出ることなく滑らかで、前方にやや傾く。複眼は小さい。前胸背板は平たく、前胸下面には1対の棘(とげ)が出ている。前翅には横脈が粗く網状に走り、雄では発音器部が大きい。各脚(あし)は頑丈で長く、とくに後ろ脚は腿節(たいせつ)、脛節(けいせつ)ともに長い。雄の亜生殖板は長く後方に突き出、その先端は中央部で深く切れ込む。雌の産卵管は剣状で長い。成虫は8、9月に出現し、雄は夜間林やその縁の下草に止まって大きい鳴き声を連続的に発する。1匹でもかなりうるさいが、多数が鳴き立てるときわめて騒々しい。この鳴き声が、ちょうどウマの轡(くつわ)の鳴る音によく似るところから、轡虫という和名が出た。日本特産種で、関東地方以南、九州に分布する。近縁種のタイワンクツワムシM. elongataは、クツワムシより大形で、前翅が細長く、その先端が三角形である点で区別できる。伊豆地方から太平洋岸沿いに南方へ分布し、対馬(つしま)などにもいる。この種は、ジャジャジャと発音して鳴き声も異なり、また出現時期も異なる。[山崎柄根]

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