クレオソート油(読み)クレオソートゆ(その他表記)creosote oil

翻訳|creosote oil

精選版 日本国語大辞典 「クレオソート油」の意味・読み・例文・類語

クレオソート‐ゆ【クレオソート油】

  1. 〘 名詞 〙 木材防腐剤コールタールを蒸留して得られる中油以上の留分混合物。中油、重油アントラセン油からナフタリンクレゾール類、アントラセンなどを取りだした残りの油を混合したもので、魚網染料、燃料塗料などにも用いる。

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改訂新版 世界大百科事典 「クレオソート油」の意味・わかりやすい解説

クレオソート油 (クレオソートゆ)
creosote oil

石炭乾留の生産物であるコールタールを蒸留して得られる中油,重油,アントラセン油などから,それぞれナフタレン,アントラセン,カルバゾールフェノール,クレゾールなどの有用成分分離した残油分を適宜に配合したもの。コールタールに対する収率はおよそ25%で,おもな用途は木材用防腐剤,塗料,漁網染料などである。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「クレオソート油」の意味・わかりやすい解説

クレオソート油
くれおそーとゆ
creosote oil

コールタール留分の一種。コールタールを蒸留すると得られる中油以上の留分の混合物。中油、重油、アントラセン油などの各留分から、ナフタレン、アントラセンなどを分離・回収した残油分を適宜配合し一定規格(JIS K 2439)のものとした製品。沸点は200℃以上、比重は1.0以上(20℃)である。木材防腐剤、塗料などとして用いられる。

田上 茂]

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百科事典マイペディア 「クレオソート油」の意味・わかりやすい解説

クレオソート油【クレオソートゆ】

コールタールを蒸留して得られる沸点約200〜300℃の成分からなる液体。ナフタリン,クレゾール,高級フェノール類などを含み,木材などの防腐剤として使用される。
→関連項目コールタール重油

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クレオソート油」の意味・わかりやすい解説

クレオソート油
クレオソートゆ
creosote oil

コールタールの低温乾留で得られる中油以上の留分の混合物。アントラセン,ナフタリン,クレゾール,高級フェノール類,ナフトール類などを含む。各種芳香族化合物の分離,木材防腐剤,塗料などに用いる。

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