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グラールス Glarus

世界大百科事典 第2版の解説

グラールス【Glarus】

スイス連邦を構成する7番目のカントン(州)。面積685km2,人口3万9000(1996)。州都も同名(人口5700,1992)。1352年にスイス連邦に加わるが,事実上ハプスブルク家の支配を受け続けていた。88年のネーフェルスNäfelsの戦に勝利してハプスブルク家から自立した。その前年開催されたランツゲマインデ(直接民主制住民集会)は,今日まで維持され,毎年5月第1日曜日に開催されている。主要交通幹線から離れた地にあり,経済的には衰退する傾向にある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

グラールス
ぐらーるす
Glarus

スイス中東部にある山岳州の一つ。面積685平方キロメートル、人口3万8300(2001)。グラナー・アルプスの北斜面を占め、リント川が流れる。1352年にスイス連邦に加盟し、現在も毎年5月の第1日曜日に、古来の直接民主制による野外州民議会(ランツゲマインデLandsgemeinde)が州都グラールスで開催される。北部アルプスの純粋な家畜飼養地域に属するが、第一次、第二次、第三次産業人口はそれぞれ、9%、69%、22%である。第二次産業の人口比率はスイス全州中最大で、18世紀以降工業化のもっとも進んだ州となった。水力電気が豊富なことにより、19世紀には綿の家内工業から機械化工業へと転換して隆盛を迎えた。工業が農村に普及して酪農が集約化し、かつて普及していた夏季の家畜の高山放牧地(アルプ)への追い上げは廃れている。水力発電と観光業は自然条件にあった重要な経済活動である。住民はドイツ語圏に属し、その3分の2がプロテスタント。
 州都グラールスはリント川中流左岸に位置し、人口5634(2001)。1861年5月フェーン現象による大火で町の半分が焼失したが、計画的な町造りにより、広い道路とその前面に石造家屋を配置することで、将来の防火に備えている。19世紀以降は繊維工業の一中心地。[前島郁雄]

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