ケミ(読み)けみ(英語表記)Kemi

デジタル大辞泉 「ケミ」の意味・読み・例文・類語

ケミ(Kemi)

フィンランド北部、ラップランド地方の都市ボスニア湾奥に注ぐケミ川河口に位置する。19世紀後半に製材業発展。第二次大戦後に水力発電所が建設され、同地方の電力を担っている。パルプ工業をはじめとする工業中心地。冬の間に造られる雪の城ルミリンナ、砕氷船による観光クルーズが有名。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ケミ」の意味・わかりやすい解説

ケミ
けみ
Kemi

フィンランド北部、ボスニア湾奥のケミ川河口に発達した工業都市。人口2万3967(1999)。ケミ川とトルネ川を流送されたラップランド全域の原木がここで加工される。19世紀後半、製材業が盛んになったが、1920年ごろからは、その廃材を利用した化学パルプ、紙の大工場が河口の両側に立地するようになった。第二次世界大戦後、ケミ川の水力資源開発が進展したために、原木は流送にかわってトラックで輸送されるようになったが、市はなおラップランド最大の工業中心地となっている。

[塚田秀雄]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケミ」の意味・わかりやすい解説

ケミ
Kemi

フィンランド北部,ラッピ県南部,スウェーデンとの国境近くにある町。ボスニア湾の北端オウル北北西約 90km,ケミ川の河口に位置する。パルプ木材工業の中心地で,ボスニア湾の貿易港でもある。またフィンランド北部全域と南の一部に送電するイソハーラ水力発電所がある。ヘルシンキおよび県都ロバニエミと空路で結ばれ,ケミイェルビ,オウルへ鉄道が通じる。人口2万 5262 (1992推計) 。

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