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砕氷船 さいひょうせん icebreaker

翻訳|icebreaker

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

砕氷船
さいひょうせん
icebreaker

水面の氷を砕いて,航路を開くために使われる船。氷圧に耐えるため特に船首を中心に船体は強固な構造になっている。船型によってアメリカ型とヨーロッパ型に,また活動の場によって内海型と航洋型に分れる。

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デジタル大辞泉の解説

さいひょう‐せん【砕氷船】

氷海の氷を砕きながら航行できるように設計された船。日本では南極航海で宗谷、次いでふじしらせが活躍した。 冬》「闃(げき)として―も横はる/碧梧桐

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百科事典マイペディアの解説

砕氷船【さいひょうせん】

水面の氷を砕いて水路を開きながら航行する船。小型の河川・港湾用と,大型の海洋航行用がある。砕氷船は氷圧や低温に耐えるため特殊な素材や構造が採用されているが,船首は特に強固な構造とし水線に対し15°〜30°の傾斜をもつ。
→関連項目南極観測船

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世界大百科事典 第2版の解説

さいひょうせん【砕氷船 ice breaker】

氷海域で水面に張った氷を砕いて航行できる船。十分に広い開氷面を形成し,後続の輸送船団などを安全に航行できるよう誘導する誘導型砕氷船と,自船のみの航行を目的とした独航型砕氷船に大別され,日本の南極観測船などは後者に属するが,カナダロシアなどでは前者が主流である。 氷海域での砕氷船の航行には,連続砕氷航行チャージング(ラミングともいう)航行がある。前者の方法がつねに前進を続けながら氷を砕くものであるのに対し,チャージングとは,砕氷船の能力以上の氷結域で行う助走つきの砕氷方法で,まず,船の長さの2~3倍の助走距離から前進して結氷域に突入し,船首を氷盤に乗り上げ氷を圧砕,次いで後進して氷盤から離脱し,再び前進するという,前後進操作を繰り返し砕氷を行うものである。

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大辞林 第三版の解説

さいひょうせん【砕氷船】

結氷した水域の氷を割って進路を作るための特別の装備をした船。 [季] 冬。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

砕氷船
さいひょうせん
ice breaker

水面に張り詰めた氷を割って航路を開く船。外洋砕氷船では単に航路を開くだけでなく、海洋観測、極地基地などの支援、氷海での救難などを目的とする船が多い。砕氷方法には、薄い氷を進航しながら割ってゆく連続砕氷と、船を加速しながら厚い氷に衝突して突き進む操作を反復するスラミング砕氷がある。スラミング砕氷では、衝突力だけで氷を割るより、氷の上に船体を乗り上げて重量も利用するほうが効率的である。そこで、最近の砕氷船は、乗り上げやすいように船首下部の傾斜をより水平に近づけ、断面も砕氷能力を向上させる形状がくふうされている。割れた氷片でプロペラが傷つかないように、断面形状にお椀(わん)形の丸みをつけて氷が浮き上がりやすくし、船尾まで流れた氷がなるべくプロペラから離れてゆく船体形状をとっている。また、加速のために後進する場合に氷が舵(かじ)に当たるのを防ぐため、船尾端部の船体が舵の後方に垂れ下がった角状(つのじょう)突起があるのも砕氷船の特徴の一つである。船体の構造はとくに強固で、普通の船よりはるかに鋼材の使用量が多い。ことに、喫水線近くの氷がよく当たる部分は、外板の厚さを増した耐氷帯ice beltが船体を取り巻いている。推進装置はほとんどが、ディーゼルまたはタービンの主機関で発電し、電気モーターでプロペラを駆動する電気推進方式である。スラミング砕氷や氷の間のジグザグした航路で頻繁に前進・後進を繰り返す砕氷船には、推力の制御が簡単にできる電気推進式が便利なためである。
 砕氷船は、氷海につながる海岸線が長いロシア、カナダで多く建造されている。ロシアはソ連時代の1959年、世界最初の原子力砕氷船レーニン号(1万5740排水トン、4万4000馬力)を建造し、1975年には第二船アルクチカ号(1万9300排水トン、7万5000馬力)を完成、1977年には同型のシベリー号を加えた。その後ロシア号(1985)、セブモルプーチ号(1988)、ソビエト・ソユーズ号(1989)など多くの砕氷船を進水させた。ロシアとなってからもヤマル号(1992)、50リュート・ポベードゥイ号(2007)などを建造、現在ロシアは多くの原子力砕氷船を保有している。
 日本では1956年(昭和31)、海上保安庁の宗谷(そうや)(2497総トン)が第二次世界大戦後初の南極観測業務に就航した。宗谷は1938年(昭和13)完成の灯台補給船に大改造を加えたもので、1962年まで予備観測とも6回の南極航海に従事し、現在は東京都の船の科学館に係留、保存されている。宗谷の任務を引き継いだ防衛庁(現防衛省)のふじ(常備排水量7760トン、連続砕氷能力0.8メートル、1965年完成)は、南極観測が再開されて防衛庁が担当するようになった1965年の第七次から1982年の第二十四次まで18回の南極航海を終え、防衛庁の新鋭砕氷艦しらせに任務を譲った。現在、ふじは名古屋海洋博物館に保存されている。しらせは排水量1万1600トン、全長134メートル、ディーゼル電気推進3万馬力、最大速力19ノットで、1.5メートルの連続砕氷能力をもち、原子力砕氷船を除けば世界でも大型の砕氷船であった。[森田知治]
 しらせは1983年の第二十五次南極観測から2007年(平成19)の第四十九次まで、25回の南極航海を行い、退役した。代替の南極観測船は2009年に竣工。前任船の名称を受け継いで船名は「しらせ」で、排水量1万2500トン、全長138メートル、ディーゼル電気推進3万馬力、巡航速力15ノット、1.5メートルの連続砕氷の能力をもつ。[編集部]

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