ケーナ(英語表記)〈スペイン〉quena

百科事典マイペディアの解説

ケーナ

南アメリカ,アンデス地方の吹口切り込みのある葦製の縦笛。かつては骨や粘土などで作られた。尺八のように,切り込みの鋭いエッジに息をあてて音を出す。現在では,前面に指孔6,背面に親指孔1のものが多い。2オクターブの半音階が出せるので,インカ起源の5音音階の旋律メスティソの歌の旋律も吹ける。伝統的には男性が無伴奏で吹く。踊りの曲を2本のケーナとボンボbombo(太鼓)またはカーハcaja(枠太鼓)で合奏することも多い。

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世界大百科事典 第2版の解説

ケーナ【quena[スペイン]】

南米のアンデス高原地帯で用いられる尺八タイプの縦笛。竹のように堅い蘆を用い,長さ40cm弱,吹口にU字形の切込みをもち,音孔は表に6,裏に1,下端は開いている。ペルー,ボリビア,アルゼンチン北部などの音楽に使用され,日本でも1970年代に急速に普及し,ギターなどを組み合わせてアンデス風の音楽を演奏するアマチュアグループが各地に生まれている。この楽器の起源はインカ文明以前にさかのぼると推定される。【中村 とうよう】

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大辞林 第三版の解説

ケーナ【quena】

南米、アンデス地方に伝わる、アシの茎を用いた縦笛。長さ40センチメートルほど。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ケーナ
けーな
quenaスペイン語

南アメリカのアンデス地域で使われてきた開管の縦笛。紀元前900年ごろから始まるインカのチャビン文化期以来、動物や人の骨をはじめさまざまな素材でつくられてきた。現在のケーナは長さ25~50センチメートル、アシ(葦)の茎を用いるものが多い。5~6個の指穴が管の下半分に等間隔に並び、裏面中央に親指の穴がある。歌口は、管の上端の縁を尺八のようにUまたはV字形などに切り込んである。ケチュア人、アイマラ人の民俗音楽で盛んに用いられ、1960年代以降はポピュラー音楽でも使用されるようになり、愛好者も多い。[卜田隆嗣]

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精選版 日本国語大辞典の解説

ケーナ

〘名〙 (quena) アンデス山地のインディオが使用した葦(あし)製の縦笛。フォルクローレの演奏に使われる。

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世界大百科事典内のケーナの言及

【笛】より

…オルガンのパイプの主軸であるフルー管もこれと基本的に同じで,機械送風を用いることと,吹込み口も歌口も下部にある点が異なる。 やはり縦型の尺八,洞簫(どうしよう)(),ケーナネイなどの場合は,管の上端が開放されており,気道は設けられていない。気流の諸条件は横笛の場合と同じく,すべて奏者の肉体的制御にゆだねられ,管端が歌口を兼ねる。…

※「ケーナ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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