半音階(読み)はんおんかい(英語表記)chromatic scale

世界大百科事典 第2版の解説

はんおんかい【半音階 chromatic scale】

半音階的音階ともいう。古代ギリシア語の〈彩色されたchrōmatikos〉を語源とし,全音階ないし全音階的音階diatonic scaleと対をなす(図1,図2)。12の半音程から成るオクターブ音階で表されるが,これは相互に等価な半音の連鎖ではなく,全音階を半音で充塡したものと解釈される。したがって各音は全音階に準じて主音,属音,下属音などの種々の機能をもつ。半音階的音程という場合,これは本来は全音階にない音程,すなわち半音階的半音(ハ―嬰ハなど),各種の増減音程を指す。

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大辞林 第三版の解説

はんおんかい【半音階】

隣り合う各音の音程がすべて半音になっている音階。通常は、全音階の派生形として臨時に用いられる。クロマチック。 ⇔ 全音階

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

半音階
はんおんかい
chromatic scale英語
chromatische Tonleiterドイツ語

全音階中の全音間も半音で埋めた十二音音階。全音階中の音に半音階的変化を与えることによって得られる音進行を半音階的進行、半音階的変化音を含む和音は半音階的和音とよび、これらは半音階的転調の手段として重要。半音階法はルネサンス後期に顕著になり、バロック時代にも用いられたが、古典派にはあまり使われず、ロマン派に至りワーグナーのトリスタン和音に代表される半音階主義がおこった。[南谷美保]

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世界大百科事典内の半音階の言及

【音階】より

… これらの主として全音からなる長と短の7音音階は全音階と呼ばれるが,18~19世紀以後の音楽にはこの全音階の色づけとして半音が多く用いられるようになった。そして1オクターブを12の半音に分けた音階も考えられるようになり,これを半音階(図5)と呼ぶのである。全音階を基礎としてこれに本来音階外のものであった半音が付け加えられて成立したと考えられる半音階は,やはり1個の主音をもち,調性に関係づけられる。…

※「半音階」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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