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コセミクジラ Caperea marginata; pygmy right whale

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

コセミクジラ
Caperea marginata; pygmy right whale

クジラ目ヒゲクジラ亜目コセミクジラ科コセミクジラ属。ヒゲクジラ類で最小。最大体長記録は雄約 6.1m,雌約 6.5m。体重は約 3.2tに達する。出生体長は 2m程度。全身黒色で腹部はやや淡色である。頭部はあまり大きくなく体長の 4分の1以下である。上顎骨はアーチ形で細長く,下顎は弓状であるが,ほかのセミクジラ類(→セミクジラ)のように顕著ではない。噴気孔は 2個。コククジラのように喉部に 2本の浅い溝がある。体型は流線形のナガスクジラ類(→ナガスクジラ)に近い。セミクジラ類では唯一背鰭(せびれ)を有する。背鰭は吻端から体の後方 3分の2に位置する。胸鰭は小さく先端が丸みを帯びていて細い。口内上面に片側 213~230枚のくじらひげを有する。くじらひげの板状部は黄白色で長さは約 70cmに及ぶ。繊毛部は白色,極細で柔軟性に富む。浮遊性甲殻類カイアシ類を捕食する。分布は南極収束線(南緯60°付近)から南緯30°付近にかぎられており,沿岸ならびに外洋に出現する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

コセミクジラ
こせみくじら / 小背美鯨
pygmy right whale
[学]Caperea marginata

哺乳(ほにゅう)綱クジラ目コセミクジラ科のヒゲクジラ。ヒゲクジラ類中最小種であり、最大体長の記録は6.4メートルである。出生体長は1.9メートルと推定される。外形はミンククジラに似て、三角形の背びれがあり、遊泳中の両者は混同されやすい。背側は濃青灰色で、腹側は淡い。くじらひげは黄白色で片側230枚ある。南半球の中緯度海域に広く分布し、季節的移動がみられる。動物プランクトンの橈脚(とうきゃく)類を食べる。資源量の推定はなされていないが希少種で、国際捕鯨委員会(IWC)により捕獲が禁止されている。[大隅清治]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のコセミクジラの言及

【セミクジラ】より

…南半球の個体を別種ミナミセミクジラB.australisとして区別することがある。コセミクジラCaperea marginataは南半球の温帯にいる体長6~7mの小型種。クジラ【粕谷 俊雄】。…

※「コセミクジラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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