ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コククジラ」の意味・わかりやすい解説
コククジラ
Eschrichtius robustus; gray whale
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翻訳|gray whale
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哺乳(ほにゅう)綱クジラ目コククジラ科のヒゲクジラ。コクジラともいう。この科は1属1種。全身灰色で、背びれはないが、尾部背側に小隆起が数個、山脈状に連なる。咽喉(いんこう)部に2~4条の縦溝がある。くじらひげは黄白色で厚く、片側に160枚生える。出生体長4.6メートルで、成熟した個体の平均体長は雄13メートル、雌14メートルになる。数百年前までは北大西洋にも分布していたが絶滅し、現在は北太平洋にのみ二つの系統群が存在する。東側系群はカリフォルニア半島南部の沿岸で冬季に繁殖し、夏季にはベーリング海北部と北極海で索餌(さくじ)し、その2か所の間を沿岸沿いに大きく回遊して生活する。西側系群は冬季は南シナ海の沿岸で繁殖して過ごし、夏季はオホーツク海の索餌場へ移動する。海底の砂中にすむ動物プランクトンの端脚(たんきゃく)類を好んで食べる。東側系群は19世紀後半から捕獲により資源が減少したが、現在では2万7000頭に回復し、シベリアと、アメリカのワシントン州では先住民のための捕獲が許されている。西側系群の資源は絶滅寸前の状態で、強い保護を要する。
[大隅清治]
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