デジタル大辞泉
「コルダー」の意味・読み・例文・類語
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コルダー
こるだー
Alexander Calder
(1899―1976)
アメリカの彫刻家。動く彫刻「モビール」の創始者として知られる。ペンシルベニア州フィラデルフィアに生まれる。初め機械技師を志したが、ニューヨークに出てアート・スチューデンツ・リーグに学ぶ。1926年パリに留学し、針金細工の人物像をつくる。その後モンドリアンやミロとの出会いを契機に、抽象彫刻に変わり、やがて動く抽象彫刻「モビール」に発展させた。モビールは、一点の支柱で支えられた金属片が微妙な均衡を保ち、わずかな大気の流れにも応じて運動し変化する。また動かない金属彫刻「スタビル」も制作している。軽やかで有機的な抽象形態が刻々と変化するモビールの創造は、キネティック・アートの一種として、従来の彫刻作品に時間軸を導入した画期的な試みであり、近代芸術に新しい領域を切り開くものであった。
[石崎浩一郎]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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コルダー
Calder, Alexander
[生]1898.7.22. フィラデルフィア
[没]1976.11.11. ニューヨーク
アメリカの彫刻家。モビールの創始者。父は彫刻家,母は画家。技術者としての教育を受けたが,アート・スチューデンツ・リーグで絵を学び画家となる。 1926年パリに行き,木と針金で連作『サーカス』を制作。同年針金で肖像や動物などを作り,27年のサロン・デ・ユモリストに出品。その後モンドリアンの芸術に影響され,31年に針金と木で最初の抽象彫刻を制作。初めモータでそれを動かしたが,翌年天井からつるし,風の力で動く作品を完成。いずれも M.デュシャンによって「モビール」と命名された。一方,動かないものは「スタビル」と呼ばれる。 33年以来パリとコネティカット州ロックスベリーの2ヵ所のアトリエで制作した。 58年にはパリのユネスコ本部の庭に壮大なモビールを制作。 20世紀の動く彫刻の開拓者の1人。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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