ゴースト(読み)ごーすと(英語表記)ghost

翻訳|ghost

デジタル大辞泉 「ゴースト」の意味・読み・例文・類語

ゴースト(ghost)

幽霊。
テレビの多重像・乱像。電波が建物などにあたって反射することにより、本来の画像のほかに映る影のような像。また、パソコンのディスプレーなどではケーブル内で映像信号の高周波成分が反射することによって同様の現象が生じる。ゴーストイメージ
写真撮影で、極端に明るい被写体を写したときに、正規の像以外にできる像。強い光が入射したとき、レンズ面で多重反射を繰り返し、フィルム面やデジタルカメラでの画像データに放射状・リング状・円形などの像を形成する現象。

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精選版 日本国語大辞典 「ゴースト」の意味・読み・例文・類語

ゴースト

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] ghost )
  2. 幽霊。〔外来語辞典(1914)〕
  3. テレビの多重像。電波が建物などに当たって反射するために、テレビの画像に影のようにずれて現われる一つまたはそれ以上のじゃまな画像。ゴーストイメージ。
  4. 太陽光のように強い光が撮影レンズに入射したとき、レンズ面で多重反射をくりかえし、フィルム面に絞りの形、円形、リング状、放射状などの像を形成する現象。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゴースト」の意味・わかりやすい解説

ゴースト
ごーすと
ghost

テレビジョンの受信画面に、正規の映像からすこし離れて同一画像が二重、三重に現れる現象。多重像ともいう。地上アナログ放送時代に、受信アンテナに放送局から直接届く電波と、山や建造物などによって反射されて届く電波とがある場合に生じた現象である。

 山や建造物などで1回以上反射されて届く電波は、放送局から直接届く電波より伝送経路が長くなり、到着時間が遅れるので、この場合のゴーストは正規の映像の右側に現れる。大都市においては、高層ビル高速道路、ネオン塔など、多数の障害物が存在するため、いくつものゴーストが現れることも多かった。また高層ビルの反射電波は、かなり遠方にまで届き、思わぬ所にゴースト障害を生じることがあった。このほか、フィーダー給電線)と受信アンテナ間、フィーダーと受像機間に非整合(不適当な接続など)がある場合にもゴーストが生じた。さらにマンションなど、共同受信方式で受信している所の窓ぎわに置いたテレビに、正規の映像の左側にゴーストの出る場合があったが、これは、屋上のアンテナで受信されて受像機に届く電波のほか、直接受像機に飛び込む電波があるためで、比較的テレビ電波の強い地域でおこっていた。

 ゴーストの程度は、受信地点およびその周囲の状態によって千差万別であり、すべての場合に有効な対策はない。しかし次のような種々の手段が考案され、実用された。

(1)受信アンテナの位置、高さ、向きを変える。

(2)前方に比較して、横方向や後方の感度を十分弱くした指向性の鋭いアンテナを用いる。

(3)指向性の変えられる可変指向性アンテナを用いる。

(4)山頂やビルの屋上などに高性能のアンテナを立て共同受信方式を採用する。

(5)受像機内にゴーストを打ち消す回路を組み込む。

(6)建造物の反射壁面に電波吸収材を取り付ける。

(7)SHF電波による中継放送を行う。

 なお、テレビと同じ超短波を用いているFM放送にも、同様な現象によってステレオ放送左右の分離度が劣化することがある。この場合は、ゴーストとはよばずマルチパスひずみという。

 衛星デジタルテレビにおいては、受信用パラボラアンテナ(回転放物鏡アンテナ)が強い指向性をもっており、また地上デジタルテレビの場合も、受信用UHFアンテナがアナログ放送で使われたVHFアンテナに比べて強い指向性をもっているため、受信すべき電波の方向以外から入ってくる反射電波が受信されることは少なくなり、ゴーストが生じにくい。さらにデジタル信号処理の過程でノイズ成分の除去が行われるため、ゴーストが生じることはなくなる。しかし、いずれの場合も、受信条件が悪いとき、映像の一部がモザイク状になるブロックノイズという障害がおこることがある。

木村 敏・金木利之・吉川昭吉郎]

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「ゴースト」の解説

ゴースト

テレビやコンピューターのディスプレイに映る画像が重なって見えること。インピーダンスが急激に変化すると、RGB信号の波形が乱れて起こる。ディスプレイのケーブルやセレクターの質が悪い場合や、接続端子の汚れのために起こることがある。

ゴースト (カメラ)

太陽光などにレンズを向けた場合、入射光が多角形の光として映りこむ現象。レンズの表面反射が原因となる。

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デジタル大辞泉プラス 「ゴースト」の解説

ゴースト〔キャラクター〕

ゲームソフト、アニメ「ポケットモンスター」シリーズに登場するキャラクター。ガスじょうポケモン、「ゴースト・どく」タイプ、高さ1.6m、重さ0.1kg。特性は「ふゆう」。進化前は「ゴース」、後に「ゲンガー」に進化する。

ゴースト〔ミュージカル〕

2011年初演のミュージカル。原題《Ghost》。作詞・作曲:デイヴ・スチュワート、グレン・バラード、脚本:ブルース・ジョエル・ルービン。1990年公開の同名の映画に基づく。

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カメラマン写真用語辞典 「ゴースト」の解説

ゴースト

 極端に明るい光源が、レンズの内面やカメラボディの内側などで反射し、撮影画面に実体とは別の像を映し出してしまう現象のこと。フードを装着することで避けられる場合もある。

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