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シャーガス病 しゃーがすびょう Chagas' disease

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知恵蔵miniの解説

シャーガス病

原虫クルーズトリパノソーマによる人獣共通感染症中南米に生息するカメムシの仲間・サシガメが人や動物の血を吸う際、原虫が体内に入り込むことで発症する。アメリカトリパノソーマ病とも呼ばれる。感染すると、10~20年の潜伏期間の後、重い心疾患や消化器疾患を発症することがある。妊婦の場合は、流産や死産、慢性新生児疾患を引き起こす可能性もある。日本国内には原虫を媒介するサシガメは生息していないが、2013年8月、中南米出身の40代の男性が献血した血液の検査で、国内で初めてシャーガス病の抗体陽性が確認された。

(2013-8-16)

出典|(株)朝日新聞出版発行
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デジタル大辞泉の解説

シャーガス‐びょう〔‐ビヤウ〕【シャーガス病】

Chagas disease》クルーズトリパノソーマという原虫に感染することで起こる感染症。吸血性のサシガメによって媒介され、中南米で広く流行する。リンパ節や肝臓の腫脹、心筋炎心肥大・食道拡張・脳脊髄炎などを引き起こす。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

シャーガス病
しゃーがすびょう

クルーズトリパノソーマ(Trypanosoma cruzi)原虫によって引き起こされる感染症。人体への感染がブラジルの医師シャーガスCarlos Chagas(1879―1934)によって1909年に初めて報告されたため、この名がつけられた。アメリカトリパノソーマ病ともいう。クルーズトリパノソーマは、南米に広く分布するカメムシと同じサシガメ科に属するサシガメによって媒介され、吸血部の皮膚を掻(か)いてできる擦過傷などから体内に侵入することで発症し、全身、とくに筋組織に多く寄生する。
 初期の急性期症状として、原虫侵入部の皮膚の硬結やリンパ節腫大(しゅだい)のほか、眼結膜から侵入すると顔面浮腫が特徴的なロマーニャ徴候を示す。発熱を伴うことが多く、高熱になる場合もある。乳幼児などで心筋炎や脳炎などを伴い、急性に重症化する場合もあるが、多くは10~20年以上は無症状のまま経過し、徐々に臓器が破壊されていくことが多い。慢性期には心室肥大と心収縮機能の低下を伴う拡張型心筋症に似た症状を呈し、心筋が破壊されて死に至ることもある。また、巨大食道や巨大結腸症などの消化器症状がみられることもある。有効とされる治療薬は副作用が問題となっているため、対症療法が中心となる。日本では2013年(平成25)に初めて、中南米出身男性からの献血血液中から抗体がみいだされた。[編集部]

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