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ショクダイオオコンニャク しょくだいおおこんにゃく Amorphophallus titanum 

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知恵蔵2015の解説

ショクダイオオコンニャク

インドネシアのスマトラ島に自生するサトイモ科の植物。高さ3m以上、直径は約1.5mになる世界最大の花を咲かせる。花の形が蝋燭(ろうそく)を立てた燭台(しょくだい)に似ていることから、その名が付けられた。スマトラオオコンニャクなどの別名もある絶滅危惧(きぐ)種。
ショクダイオオコンニャクは、スマトラ島の再生林の開けた場所などに分布し、年に1回大きな葉を1枚出す。葉の太く長い柄は先で3つに分かれ、さらに破れ傘のように葉を広げ、枝葉をつけた幹のように見える。光合成で得た栄養を地下茎に蓄積し、数年を経て十分に成長すると「花」だけを地上に出して開花する。「花」の部分は巨大だが1つの花ではなく、軸の周りに小さな雄花、雌花が密生した花の集まり(花序)である。外側の赤紫色の花弁のように見える部分は、サトイモミズバショウ見られるような、葉が変形した仏炎苞(ぶつえんほう)である。開花期間は2日ほどで、花の軸の先端から腐った肉または魚肉にたとえられる独特の臭気を放ち、腐肉を食物とするシデムシの仲間などの昆虫を誘引する。昆虫は仏炎苞に落ち込んでとらえられ、他花からの花粉を雌花にもたらすとともに、開花の終わりに成熟する雄花の花粉をつけて逃げ出し、次の花へ移動するという受粉の仕組みを持つ虫媒花である。
独特の花の様子や開花がきわめてまれであることから、一般にも大きな関心を集め世界各国の植物園で栽培されるようになってきているが、日本での開花例はまだ少ない。1991年、東京都文京区小石川植物園での開花が我が国での最初の開花例である。最近では、2010年7月下旬には小石川植物園で開花し、多くの見学者が訪れ入園券発売が中止になるほどの盛況を見せた。8月初旬には鹿児島県の植物園「フラワーパークかごしま」で国内7例目となる開花が見られた。この株は2008年にも花を咲かせたもので、日本初の同一株2回目の開花となった。

(金谷俊秀  ライター / 2010年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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