スコットランド独立運動(読み)スコットランドどくりつうんどう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スコットランド独立運動」の意味・わかりやすい解説

スコットランド独立運動
スコットランドどくりつうんどう

1970年代から表面化した,イギリスからの独立を求めるスコットランドの運動。スコットランドは 1707年イングランドとの合同法締結でイギリスに統合されたが,独自の法体系や教育制度をもち,行政的にも広汎な自治権を有している。1970年代には北海油田の開発などに刺激され,ナショナリズムの動きが強まった。これに対してイギリス政府はウェールズとスコットランドにイギリス議会とは別に地域議会を認め,自治権をさらに拡大するという「分権」を計画したが,1979年の住民投票で否決された。その後 1989年4月,サッチャー政権がほかの地域にさきがけ人頭税をスコットランドに導入したため,イングランドによる支配への反発が強まり,外交や軍事を含む独立を主張するスコットランド国民党 SNPに支持が集まった。1992年4月のイギリス総選挙前にスコットランド独立の動きが勢いを増したが,SNPは選挙で議席増を果たせなかった。1997年スコットランド議会設置に向けての住民投票が実施され,賛成多数で可決,1999年議会が開設された。2011年のスコットランド議会選挙では完全独立を主張する SNPが大躍進を遂げ,独立に向けての住民投票の実施をイギリス政府に要請,2012年合意にいたった。これをうけ 2014年9月に独立の是非を問う住民投票が行なわれたが,僅差で否決された。

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知恵蔵 「スコットランド独立運動」の解説

スコットランド独立運動

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