スデティ山脈(読み)すでてぃさんみゃく(英語表記)Sudety

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スデティ山脈」の意味・わかりやすい解説

スデティ山脈
すでてぃさんみゃく
Sudety

チェコ北部とポーランドとの国境に連なる山脈。ドイツ語名ズデーテン山脈Sudeten。ズデート山脈ともいう。南東部にはカルパティア山脈が連なり、オーデル川上流両者を分ける。また西側のエルツ山脈(クリシネ・ホリ山地)との間はエルベ(ラベ)川の上流が分けている。数個の高原状の山列からなり、山間盆地を抱く。長さ約300キロメートル。結晶質岩石よりなる地塊山地で、山頂部は円頂峰が続いて従順形を示す。標高は1000~1500メートル、最高峰はスネジカ山Sněžka(1603メートル)。チェコ北部のスデティ(ズデーテン)地方は、第二次世界大戦前にドイツとの間で領土問題が生じた。

[三井嘉都夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スデティ山脈」の意味・わかりやすい解説

スデティ山脈
スデティさんみゃく
Sudety

ドイツ語ではズデーテン Sudeten。チェコとポーランドとの国境をなす山脈で,一部はチェコとドイツの国境に及ぶ。北西をラベ (エルベ) 河谷,南東をオドラ (オーデル) 河谷に限られる。全長約 300km。鉱物資源埋蔵量は多いが,採掘はほとんど行われず,綿を中心とした織物工業が各地で行われる。ガラス工業,窯業も有名。中心都市はヤブロネツナドニソウおよびリベレッツ。観光業は特に西部クルコノシェ山脈を中心に発展している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android