ストロフルス(読み)すとろふるす(英語表記)strophulus

精選版 日本国語大辞典 「ストロフルス」の意味・読み・例文・類語

ストロフルス

〘名〙 (strophulus) 幼児に特有な皮膚病気四肢、ときに躯幹にアワ粒大の紅斑水疱ができ、かゆみが強いので、かいて化膿することもある。夏に好発し、原因食事や虫さされなどに対する過敏症とされている。小児ストロフルス

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「ストロフルス」の意味・読み・例文・類語

ストロフルス(〈ラテン〉Strophulus)

小児特有の皮膚疾患。四肢などに小さな紅斑や水疱すいほうができ、かゆみが強い。原因は虫さされに対する過敏症とされる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ストロフルス」の意味・わかりやすい解説

ストロフルス
すとろふるす
strophulus

アトピー性皮膚炎とともにかゆみの強い代表的な小児皮膚病で、小児ストロフルスあるいは小児じんま疹(しん)様苔癬(たいせん)ともよばれる。性別に関係なく2~7歳の幼小児にみられ、夏に好発し、多くの場合冬には治癒している。原因として最近は節足動物(ノミをはじめ、ナンキンムシ、カ、イヌノミなど)に対する後天的過敏性が考えられている。たとえばノミに刺されると、刺傷部に紅斑(こうはん)、じんま疹様紅斑を生ずるばかりでなく、ノミアレルギーによってかゆみの強い同様の皮疹、しばしば多数の丘疹(きゅうしん)または小水疱(すいほう)を混在性に生ずる。手のひらや足底では小水疱はアズキ大となり、水疱膜が厚くて容易に破れないのが特徴である。治療としては、局所には副腎(ふくじん)皮質ホルモン剤含有クリームまたは軟膏(なんこう)を外用する。かゆみの程度によって抗ヒスタミン剤の内服、あるいはさらに副腎皮質ホルモン剤を併用内服することが有効である。原因となる節足動物を駆除することが必要であるが、環境の問題でもある。

[伊崎正勝・伊崎誠一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「ストロフルス」の意味・わかりやすい解説

ストロフルス

小児ストロフルス

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android