アトピー性皮膚炎とともにかゆみの強い代表的な小児皮膚病で、小児ストロフルスあるいは小児じんま疹(しん)様苔癬(たいせん)ともよばれる。性別に関係なく2~7歳の幼小児にみられ、夏に好発し、多くの場合冬には治癒している。原因として最近は節足動物(ノミをはじめ、ナンキンムシ、カ、イヌノミなど)に対する後天的過敏性が考えられている。たとえばノミに刺されると、刺傷部に紅斑(こうはん)、じんま疹様紅斑を生ずるばかりでなく、ノミアレルギーによってかゆみの強い同様の皮疹、しばしば多数の丘疹(きゅうしん)または小水疱(すいほう)を混在性に生ずる。手のひらや足底では小水疱はアズキ大となり、水疱膜が厚くて容易に破れないのが特徴である。治療としては、局所には副腎(ふくじん)皮質ホルモン剤含有クリームまたは軟膏(なんこう)を外用する。かゆみの程度によって抗ヒスタミン剤の内服、あるいはさらに副腎皮質ホルモン剤を併用内服することが有効である。原因となる節足動物を駆除することが必要であるが、環境の問題でもある。
[伊崎正勝・伊崎誠一]
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