〈空気に消えてゆく煙のように〉(レオナルド・ダ・ビンチ),画面の明るい部分からごく暗い部分まで,境界線なしに,徐々に変化する諧調をいう。〈煙〉を意味するイタリア語のフーモfumoに由来し,〈煙のかかった〉の意。L.B.アルベルティは《絵画論》において,輪郭(素描)が絵画の基本であるとしたが,これに対して,レオナルド・ダ・ビンチは,線によって把握できない諸現象の描写を絵画の本質と考えた。すなわち,スフマートの手法は,その本質に,空気遠近法によるアトモスフィアの描出と,色彩と光によって物体を認識する絵画的ビジョンを含んでおり,線描を基本とする構築的な古典主義に代わってバロック,あるいはロマン主義の絵画様式の端緒を開いた。バザーリは,スフマートの代表的作家として,レオナルド・ダ・ビンチのほかにジョルジョーネをあげているが,スペインのムリーリョ,モラーレスもその中に加えられる。
執筆者:若桑 みどり
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新