スポーツツーリズム

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

スポーツツーリズム

プロスポーツの観戦者やスポーツイベントの参加者と開催地周辺の観光とを融合させ、交流人口の拡大や地域経済への波及効果などを目指す取り組み。観光庁が「観光立国戦略」の一環として着目し、2012年4月には産学官の連携組織の日本スポーツツーリズム推進機構が設立された。政府の成長戦略「日本再興戦略」でも、「世界の多くの人々を地域に呼び込む社会」の重要施策の代表例として明示されている。

(2014-07-03 朝日新聞 朝刊 栃木全県 2地方)

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知恵蔵の解説

スポーツツーリズム

スポーツ観戦やスポーツイベントへの参加など、スポーツを主な目的とする観光旅行。スポーツと観光を融合させた旅行スタイルの普及を通じて、訪日外国人客の拡大や地域産業の振興を図ることが期待されている。
日本にはプロ野球、Jリーグ、大相撲など、様々な観戦スポーツイベントがある上、2020年には東京オリンピックが開催される。また、各自が取り組み楽しむスポーツも盛んで、テニス、ゴルフなどの他、スキー、トレッキング、海水浴、ダイビングなど、各地の自然環境を活用したアウトドアスポーツもある。各地で開催されている市民マラソンのようなイベントや大会も多い。スポーツツーリズムという言葉は、このような豊富なスポーツが観光資源になるという見方がされる中で、日本でも普及・定着してきた。すなわち、スポーツを見たり、大会に参加したり、参加者の応援をしたりすることが主要な動機で、それに周辺の観光を合わせた旅行には潜在的なニーズがあるという見方である。
日本では、観光立国の実現に向けた政策的な動きの中で2010年に「スポーツ観光」が取り上げられた。スポーツや観光・旅行関係の団体・企業、メディア、関係省庁などによる「スポーツ・ツーリズム推進連絡会議」が設立され、「スポーツツーリズム推進基本方針」を取りまとめた。この基本方針では、スポーツを「観る」、「する」だけでなく、大会の運営などスポーツを「支える」地域・団体などにも着目し、大会ボランティアとしての参加などもスポーツツーリズムの一つと位置付けている。12年には、企業や自治体、スポーツ団体などの会員からなる「日本スポーツツーリズム推進機構」が設立され、地域組織の設立や人材育成などを支援している。スポーツツーリズムは、単なるスポーツ観光にとどまらず、それによる波及効果に対する期待を含んだ言葉といえる。

(原田英美 ライター/2017年)

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