ソーダ石灰ガラス,軟質ガラスともいう.ケイ素に鉛を加えた鉛ガラスの鉛のかわりに,石灰およびソーダを加えたもの.Na2O・CaO・5SiO2を中心とした組成をもつ.成分範囲(%)は,SiO2:65~75,Na2O:10~20,CaO:5~15,Al2O3:0.5~4,MgO:0.5~4,Fe2O3: < 2で,ソーダ灰(炭酸ソーダ),石灰石(炭酸カルシウム),けい砂を主原料とし,少量の苦灰石,アルミナを添加して,1400~1500 ℃ の温度で溶融し,1100~1250 ℃ で成形する.成形が容易であり,化学的耐久性にもすぐれる.このほかの製造方法として,液体状にした原材料を気化させて,高温でガラスの微粒子とし,再度高温で処理することで得られる気相反応法や,液体状の原材料をゲル状としてから水分を蒸発させ,これを高温で処理することで得られるゾル-ゲル法もある.軟化点500~700 ℃,線膨張係数10×10-6 K-1.実用ガラスとしてもっとも古くから発達したガラス.無色透明で,発色にすぐれ,ガラス瓶,窓ガラス,電球用などに多く用いられる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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