ソーダ石灰(読み)ソーダセッカイ(その他表記)soda lime

翻訳|soda lime

デジタル大辞泉 「ソーダ石灰」の意味・読み・例文・類語

ソーダ‐せっかい〔‐セキクワイ〕【ソーダ石灰】

生石灰水酸化ナトリウムの濃水溶液に浸し、熱して白色粒状にしたもの。二酸化炭素および水の吸収剤として使用ソーダライム

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ソーダ石灰」の意味・読み・例文・類語

ソーダ‐せっかい‥セキクヮイ【ソーダ石灰】

  1. 〘 名詞 〙 苛性ソーダの濃溶液に生石灰を浸し、熱を加えてつくった白色の粒状物。強い塩基で、二酸化炭素の吸収剤、有機合成などに用いられる。〔稿本化学語彙(1900)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ソーダ石灰」の意味・わかりやすい解説

ソーダ石灰 (ソーダせっかい)
soda lime

生石灰(酸化カルシウム)を水酸化ナトリウムの濃厚水溶液に浸し,これを熱して濃縮し,乾固して粒状にした白色多孔質の固形物質。強い塩基で,長時間使用しても粒形が崩れにくく,二酸化炭素および水分の吸収剤,外気中からの二酸化炭素,水分の侵入防止用保護管の充てん(塡)剤,有機合成などに広く用いられる。元素分析の際にソーダライム管に詰めて二酸化炭素の定量用に用いられていたが,現在では吸収能の強いアスカライトAscarite(水酸化ナトリウムと石綿で製造した物質の商品名で,二酸化炭素吸収能はソーダ石灰の3~4倍)が用いられている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ソーダ石灰」の意味・わかりやすい解説

ソーダ石灰
そーだせっかい
soda lime

酸化カルシウム(生石灰)を水酸化ナトリウム(カ性ソーダ)の濃溶液に浸し、これを焼いて粒状にしたもので、生石灰を主成分とし、5~20%のカ性ソーダ、6~18%の水分を含んでいる。白色、強塩基性の物質。二酸化炭素の吸収剤としてその定量に用いるほか有機化合物の合成、乾燥剤などにも利用される。

[鳥居泰男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「ソーダ石灰」の意味・わかりやすい解説

ソーダ石灰【ソーダせっかい】

生石灰(酸化カルシウムCaO)を水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)NaOHの濃溶液に浸し,熱してつくった無色粒状の固体。主成分CaO,NaOH(5〜20%),H2O(6〜18%)。強い塩基で,水,炭酸ガスの吸収剤。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

化学辞典 第2版 「ソーダ石灰」の解説

ソーダ石灰
ソーダセッカイ
soda lime

ソーダライムともいう.生石灰を水酸化ナトリウム濃水溶液で煮て粉状にしたもの.白色の固体.二酸化炭素の吸収剤として元素分析,有機合成に用いられる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ソーダ石灰」の意味・わかりやすい解説

ソーダ石灰
ソーダせっかい
soda lime

水酸化ナトリウム (カセイソーダ) と酸化カルシウムの混合物で,白色粒状の固体。試薬として,また酸性ガス (二酸化炭素など) に対する一般的な吸収剤として使われる。強アルカリ性で,吸湿性がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android