チチコグサ(読み)ちちこぐさ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「チチコグサ」の意味・わかりやすい解説

チチコグサ
ちちこぐさ / 父子草
[学] Gnaphalium japonicum Thunb.

キク科(APG分類:キク科)の多年草。根際から根茎を出して殖える。根出葉は線形で、上面は緑色であるが、下面は綿毛が密生して白色となる。5~10月、高さ20~30センチメートルの花茎の頂端に約10個の頭花が密集してつく。小花には2型あって、中央のものは管状で両性花、周辺のものは糸状で雌性花である。総包は鐘形で長さ5ミリメートル、総包片は暗褐赤色を帯びる。痩果(そうか)は長さ1ミリメートルと小さく、冠毛は白色で長さ3ミリメートル。平地の人家近くの道端野原に生え、日本全土、東アジアに広く分布する。名は、全体がハハコグサに似るが、葉の上面が無毛でやや堅い感じを与えるところから、母に対する父を連想してつけられた。

[小山博滋 2022年3月23日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「チチコグサ」の意味・わかりやすい解説

チチコグサ

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「チチコグサ」の意味・わかりやすい解説

チチコグサ

ハハコグサ

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のチチコグサの言及

【ハハコグサ(母子草)】より

…花期が9~11月であるところから,和名がつけられた。チチコグサG.japonicum Thunb.(イラスト)も山野や家の近くに普通な多年草である。総苞は鐘形で長さ5mm,総苞片は3列で暗褐赤色を帯びる。…

※「チチコグサ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android