チャドル(その他表記)chādor

デジタル大辞泉 「チャドル」の意味・読み・例文・類語

チャドル(〈ペルシア〉chador)

イスラム教徒女性が着る伝統的な服。黒地の布で作ったベール状のもので、頭からかぶり全身を覆い隠す。顔は隠さない。現在ではイランに多くみられる。チャードル。アラビア語ではハバラ。→ブルカニカブヘジャブ

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精選版 日本国語大辞典 「チャドル」の意味・読み・例文・類語

チャドル

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] chador 元来ペルシャ語 ) インド中東で、女性が用いるベールやショール、また、マント
    1. [初出の実例]「若い女は深くチャードル(かつぎ)をかぶって、わたしたちに顔を見せなかった」(出典:ロンドン‐東京5万キロ(1957)〈辻豊〉炎熱の砂ばくを越えて)

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改訂新版 世界大百科事典 「チャドル」の意味・わかりやすい解説

チャドル
chādor

ペルシア語で,イスラム教徒の女性の伝統的な服を指す。アラビア語ではハバラḥabaraという。既婚の女性が着る,身体をすっぽり包む黒地の着物を意味する。布地はたっぷりと余裕をもたせて裁断してあるが,それは女性の身体の線があらわにならないためであり,エジプトの農村部では,女性は外出する時に今でも必ずこれをまとう。ミラーヤmilāyaと呼ばれるものもあるが,カイロ下町庶民階級の女性は現在もこれを身につけており,やはり外出時に色ものの服の上に頭からすっぽりかぶり,腰のあたりに巻き付けるようにして着る。若い娘たちはミラーヤをきっちりと腰に巻いて,身体の線をわざと誇示する者もいる。イスラムでは女性の身体は手首から先と顔以外はアウラ(恥部)とされているため,イスラム世界の女性の着物はこのような宗教的な意味から規制され,女性の美を外に表さないようなものとなっている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「チャドル」の意味・わかりやすい解説

チャドル
ちゃどる
chador
chaddor

コーランの教えに従い、イスラム教徒の女性が外出の際、他人に顔を見られないように、すっぽりと頭から全身を覆うように着用するマント状の大型の布のこと。ベール付きのものや丈の短いものなどがある。この語はペルシア語であるが、パキスタンアフガニスタンではチャドリchadori、インドではブルカburka, burkha、アラブ圏では、アバまたは、イザールizarなどという。

[石山 彰]

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百科事典マイペディア 「チャドル」の意味・わかりやすい解説

チャドル

ペルシア語でイスラムの女性の着る,頭から全身をすっぽりおおう伝統的な黒地の服。アラビア語ではハバラhabara。イスラムでは教義により女性は体の線を見せたり肌,髪を露出しないこととされているため,地域や国,民族,宗派によりさまざまな形,種類のものがある。イランではチャドルというがアフガニスタンでは同じものをチャドリと呼び,チャドルは肩あたりまでをおおう短いものをいう。歴史的には,目の部分にのみ網目を入れていっさい外部に表さないことも行われてきた。
→関連項目ヒジャーブ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チャドル」の意味・わかりやすい解説

チャドル

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