テオフィルス(英語表記)Theophilus Presbyter

改訂新版 世界大百科事典 「テオフィルス」の意味・わかりやすい解説

テオフィルス
Theophilus Presbyter

11世紀末から12世紀初頭にかけて活躍したドイツのベネディクト会修道士。生没年不詳。金工家ロゲルスRogerus von Helmarshausenと同一視されている。生涯は明瞭でないが,ヨーロッパ各国を旅行し,また各地方の種々のアトリエを訪問し,その結果を《諸技芸大要Diversarum artium schedula》にしたためた。この書は,絵具製法,種々の絵画技法,ステンド・グラス製法,モザイク技法,金工細工などについて言及し,当時の技術,芸術技法を知るうえで貴重な文献になっている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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