デジタルデバイド(読み)でじたるでばいど(英語表記)digital divide

翻訳|digital divide

精選版 日本国語大辞典 「デジタルデバイド」の意味・読み・例文・類語

デジタル‐デバイド

〘名〙 (digital divide) コンピュータネットワークから得られる情報を、利用・享受できる環境にあるか否かによって生じる、地域間・集団間・個人間などの格差。デジタル情報格差

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「デジタルデバイド」の意味・わかりやすい解説

デジタルデバイド
でじたるでばいど
digital divide

IT情報技術)を利用できる層とできない層との間で生じる格差のこと。デバイドは「分割する」「分裂する」などの意。デジタル格差

 パソコンインターネットなどの情報技術を使いこなすことで、情報の入手量や質が格段に向上する。一方、使いこなせない人との間に情報格差を生み、それが機会待遇の差、最終的には貧富の格差にまでつながるという考え方。個人間の格差のほかに、地域間、国家間での格差を意味する場合もある。具体的には、若者や高所得者などがITを活用することで雇用機会や高収入を得られる可能性が高まる一方で、高齢者や低所得者といったITを利用できない、あるいは利用するチャンスがない層が取り残されていく状態である。地域や国家間の場合は、インフラストラクチャー整備などの遅れから情報技術を活用できないまま立ち後れてしまう状況をさす。

[編集部]

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図書館情報学用語辞典 第5版 「デジタルデバイド」の解説

デジタルデバイド

コンピュータとインターネットが社会生活において不可欠の要素になるという状況において,情報ネットワークにアクセスできるかどうかに社会階層(もしくは地域)で差が生じ,そうした階層(もしくは地域)間の経済的,社会的格差が拡大する傾向にあるという現象.元来は,情報基盤を社会基盤として整備する必要性を訴える政策論議の中で出てきた概念である.2015年,「誰一人取り残さない」社会の実現を目指して国連サミットで採択された「持続可能な開発目標」(SDGs: Sustainable Development Goals)でも,情報通信技術(ICT)の利用機会や利用能力に関する格差の是正が挙げられている.

出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典 第5版について 情報

パソコンで困ったときに開く本 「デジタルデバイド」の解説

デジタルデバイド

パソコンやインターネットを活用できる人とできない人との間に生じる格差のことです。日本では、単に「使い方がわかる、わからない」という差が騒がれますが、実際には就業機会を逃したり、便利なサービスを受けられないことをはじめ、最終的には社会的に差別されたりする危険性も指摘されています。また、貧富の差によって「使えるように触れるきっかけすら与えられない」という問題もあります。

出典 (株)朝日新聞出版発行「パソコンで困ったときに開く本パソコンで困ったときに開く本について 情報

IT用語がわかる辞典 「デジタルデバイド」の解説

デジタルデバイド【digital divide】

コンピューターやインターネットなどを使いこなせる立場と使いこなせない立場の間に生じる、雇用の機会や収入をはじめとするさまざまな格差。個人間の格差から地域・国家間における格差までを含む。◇「情報格差」ともいう。

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「デジタルデバイド」の解説

デジタルデバイド

パソコン、インターネットなどの情報技術を使いこなせる者と使いこなせない者の間に生じる格差のこと。デジタルデバイドが生む格差としては、得られる収入や情報の格差、利用できるサービスの格差などがあげられる。

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