ドラックマン(その他表記)Drachmann, Holger Henrik Herholdt

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドラックマン」の意味・わかりやすい解説

ドラックマン
Drachmann, Holger Henrik Herholdt

[生]1846.10.9. コペンハーゲン
[没]1908.1.14. ホーンベック
デンマーク詩人。海軍軍医の子として早くから海に親しみ,初めは海洋画家を志す。渡英してロンドンで造船工たちと交わり,長詩『イギリスの社会主義者たち』 Engelske Socialister (1871) でデビュー。『詩集』 Digte (72) ,『低音メロディー』 Dæmpede Melodier (75) ,『ぶどうとばら』 Ranker og Roser (79) などが続き,G.ブランデスを中心とした新文学運動の代表詩人と目された。物語や戯曲にも筆を染め,物語詩『太陽の東,月の西』Østen for Solen og Vesten for Månen (80) ,小説『抵当に入れられて』 For skrevet (90) などを書いた。後期の詩では一女性への熱烈な恋愛から生れた『歌の本』 Sangenes Bog (89) が有名。

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関連語 山室静

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドラックマン」の意味・わかりやすい解説

ドラックマン
どらっくまん
Holger Drachmann
(1846―1908)

デンマークの詩人。早くから海に親しみ、初め海洋画家を志す。渡英してロンドンの造船工と交わって書いた長詩『イギリスの社会主義者たち』(1871)が処女作。ブランデスをリーダーとする新興文学旗手となるが、抱懐する祖国愛とロマンチシズムのため同派と決別。海洋詩人、また童話風物語詩の作者として人気を集める。詩集に『沈黙メロディ』(1872)、『海辺の歌』(1877)、『歌の本』(1889)、物語詩に『嵐(あらし)と凪(なぎ)』『船乗り信念と約束』『お姫様と王国の半分』『太陽の東、月の西』など。

[山室 静]

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