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ドラム缶 ドラムかんdrum

翻訳|drum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ドラム缶
ドラムかん
drum

金属や繊維板でつくられた円筒形の容器。容量 100米ガロン (379l) までの鋼鉄製ドラム缶は,1903年頃製造が始まった。容量 12ガロン (45l) 以下の小さなものはペール缶と呼ばれる。最も一般的なドラム缶は 18ゲージ (厚さ 1.2mm) の鋼鉄板でできており,容量は 55ガロン(208l)である。このドラム缶は,内容物の買い主の所有物となる。これより重いドラム缶や,もっと高価な金属 (アルミニウム,モネルメタルステンレス鋼ニッケルなど) でできたドラム缶の場合,所有権は通常売り主に残る。鋼鉄製ドラム缶やペール缶は内側を主として合成樹脂などでコーティングしてあるため,ほとんどの液体や固体の保存が可能であり,従来使われていたバレルやケグと呼ばれる木製の樽の大部分はドラム缶に取って代わられた。繊維板製ドラムは 20世紀初めに生産が始まった。廃材チップなどを原料にし,容量は 75ガロン (285l) 以下で,安価で軽量なのが特徴。通常,内側に樹脂加工を施すかプラスチックの内袋がついており,固形物を入れるのに用いられる。

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デジタル大辞泉の解説

ドラム‐かん〔‐クワン〕【ドラム缶】

鉄板で作った円筒形の大きい缶。液体燃料などを入れる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ドラム缶
どらむかん

石油、ガソリンアルコールなどの貯蔵、輸送に用いられる円筒状の鋼製容器。ドラムは本来もっとも古い打楽器の一つであるが、転じて円筒状の容器をドラムとよぶようになった。ドラム缶には20リットル入りから400リットル入りまで種々の容量のものがある。
 1930年代当時から急成長した自動車産業を背景に石油の消費量が急激に増加し始め、他方ストリップ・ミルの発達による安価な薄鋼板の多量生産と板材成形法の開発に基づいて、従来の木樽(きだる)にかわって薄鋼板を素材とするドラム缶が使用され始め、石油の貯蔵と輸送とに画期的な発展をもたらした。第二次世界大戦前は戦略上の理由から、戦後は石油化学工業の発達によってドラム缶の需要は急速に増大したが、近年、パイプライン、大型タンカーなど石油の輸送手段の新発展によって、石油の貯蔵、輸送におけるドラム缶の地位は低下している。
 普通広く使用されている200リットル入りのドラム缶は厚さ1.6ミリメートルの軟鋼板を素材にしている。その製法は、薄鋼板をロールで円筒状に曲げ、円筒の剛性を高めるために、胴体の周囲に波付け機(エクスパンダー)で2本以上の膨らみをつけ、鋼板の端部を突き合わせ溶接、もしくは手動シーマー(縫取り機)で折り曲げ、重ね合わせて継ぎ合わせる。蓋(ふた)と底になる円板を円筒端部にプランジャーで巻き締めする。石油工業用には圧倒的に鋼板が使われているが、アルコールや食品工業にはステンレス鋼やアルミニウム合金が、また一部化学工業には亜鉛鉄板が素材として使われている。[志村宗昭]

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