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ナタン Nathan, Jacques

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ナタン
Nathan, Jacques

[生]1910.3.26. パリ
フランスのグラフィック・デザイナー。パリの美術学校でデザインを学んだのち,『今日の建築』誌のレイアウトを担当。その後商業広告のデザインをはじめ,官公庁の広報のためのデザイン,アート・ディレクターとして活躍。第2次世界大戦に従軍しドイツ軍の捕虜となったが,戦後いち早く活動を始め,カッサンドルの後継者と目された。

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世界大百科事典 第2版の解説

ナタン【Nathan】

前10世紀前半に活動したイスラエルの預言者。ダビデエルサレムに遷都したのち宮廷に登場。《サムエル記》下7章は,ナタンがダビデに預言して,イスラエルの神ヤハウェがダビデとその子孫を選び,イスラエルにおけるダビデ家の支配の永続を約束したことを告げる。この神の約束は,エルサレムの選びを加えて〈ダビデ契約〉と呼ばれ,後代になって,ダビデ家の子孫からメシアが出現するというユダヤ教メシア思想の源泉となった。しかし,ダビデが自分の家臣ヘテ人ウリヤの妻バテシバと密通し,この悪行を隠すためにウリヤを殺害させると,ナタンはヤハウェの名によってダビデを激しく叱責して,ダビデ家に不幸な争いが絶えないことを預言した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ナタン
なたん
Ntnヘブライ語
Nathan英語

『旧約聖書』(「列王記」上・1章、「サムエル記」7、12章)に登場する人物。ダビデの宮廷に仕えた預言者で、ソロモンの教師。ナタンは、ダビデが神のために家(神殿)を建てようと考えたとき、神はそれを望まず、むしろダビデのために家(王国)を建て、長く栄えさせるであろうという預言を伝えた。これはナタン預言とよばれ、ダビデ王朝の正当性の根拠となり、後のイザヤやエレミヤの預言に対しても影響が及ぶ。ダビデの後継者選出にあたって、年長のアドニヤが王位継承権を主張したのに対し、ソロモン擁立を画策した。ここには、軍の長や祭司を巻き込む古代王朝の王位継承の権力闘争があった。[市川 裕]

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世界大百科事典内のナタンの言及

【ソロモン】より

…幼名エデデヤ。預言者ナタンとその仲間に擁立され,異母兄アドニヤを退けて父の王位を継承,アドニヤ,軍の長ヨアブ,祭司アビヤタルなどを粛清して王権を確立した。ダビデが築いた大帝国を,北はユーフラテス川から南はガザまで支配した。…

【預言者】より

…《サムエル記》上の始めに記されているように,サムエルは祭司の徒弟として預言者的召命を受け,サウル,ついでダビデを王として対ペリシテの危機からイスラエルを救った。サムエルより少し遅れて,ダビデの宮廷にはナタン,ガドなどの宮廷預言者がいたが,彼らも堂々と王を詰責し,ただ王に追随した者たちではない。しかしそれ以後になると宮廷預言者は職業的預言者として体制擁護の役割を演ずる。…

※「ナタン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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