ニオコロ-コバ国立公園(読み)ニオコロコバこくりつこうえん

世界遺産詳解 「ニオコロ-コバ国立公園」の解説

ニオコロコバこくりつこうえん【ニオコロ-コバ国立公園】

1981年に登録されたセネガルの世界遺産(自然遺産)で、同国南東部のギニア国境に近いタンバクンダ地方にある、総面積9130km2の国立公園。本流のガンビア川と、その支流のニオコロ・コバ川、クルントゥ川流域の森林や草原からなる。この一帯は、雨期には多くの平地が沼沢に変わり、乾期には干上がって草原になるという変化を毎年繰り返している。動植物の種類は豊富で、バオバブカヤ、ボラススなど1500種の植物、ライオン、ヒョウ、リカオン、チンパンジー、ヒヒ、カバ、ジャイアントイランド、アフリカスイギュウコーブなど80種の哺乳類、ノガン、カンムリヅル、ゴマバラワシ、シロガオリュウキュウガモなど330種の鳥類、ナイルオオトカゲナイルワニ、カメなど36種の爬虫類、20種の両生類、60種の魚類が生息する。公園内のアシリク山一帯には、セネガル最後のアフリカゾウの生息地もある。密猟などが原因で、急速にゾウやキリン、ライオンなどの数が減少しており、さらに、ここにダム建設計画も持ち上がったことから、2007年、危機遺産リストに登録された。◇英名はNiokolo-Koba National Park

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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