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ヒヒ Papio; baboon

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ヒヒ
Papio; baboon

霊長目オナガザル科ヒヒ属のサルの総称。4種から成る。がんじょうなからだつきで,ことに雄は大きく,体長 70~100cm,雌では 50~65cm。鼻面がイヌのように突き出している。また雄は長い犬歯をもつ。尾は太いが,それほど長くない。地上性で,おもに岩の多い荒れ地やサバナにすみ,リーダーに率いられた群れをつくって生活する。アフリカに分布する。なお,ゲラダヒヒは別属とされている。

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百科事典マイペディアの解説

ヒヒ

バブーンとも。霊長目オナガザル科ヒヒ属とゲラダヒヒ属6種の総称。雌雄で大きさが異なり,体長雄70〜90cm,雌50〜65cm,尾は7〜61cm。吻(ふん)が突出し,犬歯が鋭く強大。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ヒヒ
ひひ / 狒々
baboon

哺乳(ほにゅう)綱霊長目オナガザル科のうち、サハラ砂漠以南のアフリカ全域とアラビア半島の一部に分布するヒヒ属とゲラダヒヒ属に含まれる動物の総称。日本語の狒々は年を経た大きなサルを意味する語で、のちにアフリカ産のヒヒにあてられたものであろう。ヒヒ属Papioのうち、ギニアヒヒP. papio、ドグエラヒヒP. anubis、キイロヒヒP. cynocephalus、チャクマヒヒP. ursinusの4種はサバンナ性で、森林地帯を除く全域を四分して分布し、森林性のマンドリルP. sphinxとドリルP. leucophaeusはカメルーン、ガボン、コンゴの多雨林に、マントヒヒP. hamadryasはエチオピアとアラビア半島の半砂漠に、ゲラダヒヒ属TheropithecusのゲラダヒヒT. geladaはエチオピアの高地草原にすんでいる。サバンナ性の4種を一括してサバンナヒヒとよんで1種P. cynocephalusとする考えや、森林性の2種をマンドリル属Mandrillusとしてヒヒ属から独立させる考え方もある。
 オナガザル科のなかでは大形のサルで、雄は体長70~80センチメートル、体重20~30キログラムに達し、がっしりとした体格をもつが、性差が著しく、雌は小形である。森林性の2種の尾は短く、10センチメートル程度であるが、他は体長の80%程度の尾をもつ。いずれも鼻口部が突出し、独特の顔つきをもつ。地上性の傾向が強く、とくにサバンナ性の種の生態は、初期人類の生活を考える場合重要視される。ヒトの進化において、サバンナへの適応が重要な意味をもつと考えられるからである。またマントヒヒとゲラダヒヒは、基本的社会単位の上位、下位にも集団構造が認められ、ヒト以外の霊長類ではまれな重層社会をもつ点で注目される。[川中健二]

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