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ニューズ・コープ にゅーず・こーぷNews Corp

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知恵蔵の解説

ニューズ・コープ

国際的なメディア大手であるニューズ・コーポレーションの略称。世界のメディア王とも呼ばれる創業者ルパート・マードックが率い、イギリスの高級紙「タイムズ」や映画の20世紀フォックス、ソーシャルネットワークサービスMySpaceなどを傘下に置く持ち株会社
ルパート・マードックの父は、オーストラリアの新聞王と呼ばれ、政界に大きな影響力を持つジャーナリストだった。父が支配したメディア事業の大部分は、その死によって分散したが、ルパート・マードックは、持ち株会社を使ってオーストラリア各地の新聞を買収するという手法で事業を拡大、全国紙の発行などにより同国屈指のメディア・グループへと成長させた。後に、ロンドンの大衆紙「ザ・サン」を買収し、紙面に美女のヌードグラビアをちりばめるなど娯楽性を強調した路線で売り上げを伸ばした。続けて、英米各地の新聞を買収し、1979年に現在の持ち株会社の元になるニューズ・コーポレーションを設立した。
アメリカでは、映画会社20世紀フォックスを買収し、米3大テレビネットワークを猛追するフォックス放送も86年にスタートした。アメリカのテレビ局の所有は合衆国国民であることが要件であるため、これに先立ちルパート・マードックは85年にアメリカに帰化している。その後、かつては亡父の中核事業であったオーストラリア最大の「ヘラルドサン」紙を取り戻し、2004年には本拠地をアメリカに移した。日本でも、CS衛星放送への番組配信などを行っている。現在はタイム・ワーナーなどと並び立つメディア・コングロマリットの一つとして、本社をニューヨークに置き、売上高は300億ドルを超す。マードック一族が同社の約3割の株式を所有して支配権を握り、次いでサウジアラビアのアルワリード王子の投資会社などが株主に名を連ねる
ルパート・マードックが、1969年にロンドン進出した足掛かりが、「ニューズ・オブ・ザ・ワールド」紙の買収である。同紙は、「ザ・サン」の日曜版のようなタブロイド紙で、スキャンダルゴシップを多く扱い部数を伸ばしていた。しかし、2009年に、同紙が数千人もの著名人の電話を盗聴していたことが発覚。同紙編集長は辞職するが、その後英国キャメロン首相の主任報道官に抜擢(ばってき)された。10年には同紙記者の告発で、盗聴が編集長命令で行われ、対象は王族や事件被害者の遺族などにも及ぶことが明らかとなり、広告の引き上げなどにより廃刊に至った。事件の再捜査が始まり、当時の編集長が、報道官辞任後に逮捕されるなど、イギリス政界にも大きな波紋を呼んだ。

(金谷俊秀  ライター / 2012年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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