ニュー・イングランド(読み)にゅーいんぐらんど(英語表記)New England

翻訳|New England

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ニュー・イングランド
にゅーいんぐらんど
New England

アメリカ合衆国北東部の地域。メーン、バーモント、ニュー・ハンプシャー、マサチューセッツ、コネティカット、ロード・アイランドの6州により形成される。面積17万2513平方キロメートル、人口1392万2517(2000)。西にアパラチア山脈が走り、東は大西洋に面する。全域にわたって肥沃(ひよく)な土地には恵まれず、産業は良港を有する漁業や造船業を中心として発達してきた。19世紀初頭からは工業も徐々に発達し、現在では電子、電気、金属など多種工業の進出が目覚ましい。また、合衆国を代表するハーバード大学をはじめ、教育・文化施設が多く、景勝地も多い。マサチューセッツ州を中核にイギリスの植民地として古くから発達したこの地方は、合衆国のなかでもっともよくイギリスの文化や風俗・習慣が残されており、それを誇りとしている。

[作野和世]

歴史

イングランドのジョン・スミス船長が1614年に沿岸を探検し、ニュー・イングランドと名づけた。ピルグリム・ファーザーズ漂着(1620)を皮切りに清教徒がマサチューセッツを中心に入植し、厳格な宗教倫理に基づく独特な植民地社会を形成した。1686年イギリス政府によりニュー・イングランド自治領となり、一つのプロビンス(省)として総督アンドロスEdmund Andros(1637―1714)の支配下に置かれた。ハーバード大学(1636)やエール大学(1701)などができ、自治組織であるタウン制度が発達した。本国から自立した生活習慣を培った人々は、ニュー・イングランド・タイプ、一般にはヤンキーとよばれる気質を備えるようになった。ボストン茶会事件のようなアメリカ独立革命を導く主要な事件の舞台ともなった。「一八一二年戦争」後は工場制手工業が飛躍的に発達した。19世紀後半、ヨーロッパからの労働者流入によりカトリック教徒が増えたが、今日なお教会と地域社会に根ざす清教徒的習慣が残っている。

[野村文子]

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