ハムセム語族(読み)ハムセムごぞく

改訂新版 世界大百科事典 「ハムセム語族」の意味・わかりやすい解説

ハム・セム語族 (ハムセムごぞく)
Hamito-Semitic

セム・ハム語族Semito-Hamiticともいう。19世紀以後,ハム諸語とセム諸語とが同系であるとの想定の下に与えられた名称。しかし,アラビア半島を中心とするセム語族と北アフリカの〈ハム語族〉(ハム語)とをハム・セム語族の二大語派とする通説は現在では否定されており,誤解を招きやすいこの名称の代案として,紅海語Erythraean,アフロ・アジア語族Afro-Asiatic(1950年,アメリカの言語学者J.グリーンバーグによる)等の呼称が提唱されている。なお,今日学界に多くの賛同者を見いだしている,グリーンバーグによる名称・分類法に関しては,〈アフリカ〉の項目中の[言語]の記述を参照されたい。
セム語族 →ハム語
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世界の主要言語がわかる事典 「ハムセム語族」の解説

ハムセムごぞく【ハムセム語族】

セムハム語族」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のハムセム語族の言及

【バーセリー族】より

…言語はイラン系。サファビー朝以来,近隣のアラブの支配下にあったが,1861∥62年,自立してファールス州東部に遊牧する他の4部族と同盟してハムセKhamseという部族連合を結成した。人類学者F.バースによってすぐれた調査報告《南部ペルシアの遊牧民》(1961)が残されているが,これによると部族のテント数は3000であった。…

【バーセリー族】より

…イラン南西部ファールス州に遊牧する部族。言語はイラン系。サファビー朝以来,近隣のアラブの支配下にあったが,1861∥62年,自立してファールス州東部に遊牧する他の4部族と同盟してハムセKhamseという部族連合を結成した。人類学者F.バースによってすぐれた調査報告《南部ペルシアの遊牧民》(1961)が残されているが,これによると部族のテント数は3000であった。冬営地はシーラーズの東と南東部,夏営地は北東部である。…

※「ハムセム語族」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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