バウムクーヘン(読み)ばうむくーへん(英語表記)Baumkuchen ドイツ語

デジタル大辞泉 「バウムクーヘン」の意味・読み・例文・類語

バウムクーヘン(〈ドイツ〉Baumkuchen)

《木の菓子の意》バター小麦粉砂糖などで作った生地きじを回しながら焼き、焼き色がついたら生地を薄く重ねて繰り返し、層状に作った洋菓子切り口が木の年輪のような模様となる。バームクーヘン

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精選版 日本国語大辞典 「バウムクーヘン」の意味・読み・例文・類語

バウム‐クーヘン

  1. 〘 名詞 〙 ( [ドイツ語] Baumkuchen 「木の菓子」の意 ) 卵・バター・砂糖・小麦粉・コーンスターチなどを合わせた種を、太い棒に薄く重ねてぬりつけながら焼いたドイツの菓子。木の年輪のような層を持つのでこの名がある。
    1. [初出の実例]「木目菓子(バウム・クウヘン)の根っこのところだけ」(出典晩夏(1940)〈堀辰雄〉)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「バウムクーヘン」の意味・わかりやすい解説

バウムクーヘン
ばうむくーへん
Baumkuchen ドイツ語

ドイツの伝統的菓子。「木の菓子」の意。シヒトトルテSchichttorte(層の菓子)またはバウムクーヘントルテBaumkuchen Torteともいう。昔ドイツで、野外でつくったといわれ、マツの木を燃やして、その自然の香りを移しながら焼いたともいわれている。切り口は木の年輪状になっており、ドイツ最高の銘菓とされ、誕生日などに長寿を祝う菓子としても使われている。日本には第一次世界大戦のとき、捕虜となったドイツ兵のパン職人が伝えたともいわれている。作り方は、特殊なバウムクーヘン焼物器で焼き上げる。ローラーケーキ生地(きじ)をかけて回しながら焼き、焼き色がついたらまた生地をかけて焼く。20回ほど繰り返し、層ができるように焼き上げる。生地の配合や火の加減がむずかしく、年季の入った職人でなければなかなかできない。仕上げにケーキの乾燥を防ぐために、アンズジャムを薄く塗って粉砂糖をかける。好みに切り分けて食べるが、しっとりとした滑らかさを好むときには、ホイップクリームを添える。

[小林文子]

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改訂新版 世界大百科事典 「バウムクーヘン」の意味・わかりやすい解説

バウムクーヘン
Baumkuchen[ドイツ]

木の幹に似せてつくる伝統的なドイツの祝祭用のケーキ。名まえは〈木の菓子〉の意。卵とバター,砂糖,小麦粉,コーンスターチを合わせた生地を,長い木の棒に薄く塗りつけて火の上で回転させ,表面にきれいな焼色をつけながら焼くという操作を繰り返して,14~15層重ねる。最後にフォンダン(クリーム状に練ったシロップ)かチョコレートを掛けて仕上げる。心棒を抜き取り,輪切りにすると焼き目が年輪のようにみえる。
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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「バウムクーヘン」の解説

バウムクーヘン【Baumkuchen(ドイツ)】

ドイツの菓子の一種。小麦粉・バター・砂糖・卵・コーンスターチ・スパイスなどを混ぜ合わせた生地を太い棒に巻くように塗り、回しながら焼くことを繰り返して作るケーキ。焼き色のついた層とつかない層が幾重にも重なり、輪切りにすると年輪のような模様があらわれる。◇「バウム」は「木」の意、「クーヘン」はケーキや焼き菓子をさす。「バームクーヘン」ともいう。

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百科事典マイペディア 「バウムクーヘン」の意味・わかりやすい解説

バウムクーヘン

ドイツの代表的なケーキ。〈木の菓子〉の意。バター,砂糖,卵,小麦粉,コーンスターチなどをまぜたものを棒に少量ずつつけて焼き,断面を木(バウム)の年輪のように何層も重ねる。薄くそいで切り,そのまま,あるいは泡立てた生クリームをかけて食べる。

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栄養・生化学辞典 「バウムクーヘン」の解説

バウムクーヘン

 ドイツのバターケーキの一種.切り口が木の木目にみえることから命名されている.

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世界大百科事典(旧版)内のバウムクーヘンの言及

【ケーキ】より

…あまりデコレーションを加えず,生地の材料の配合比を変えたり,果物の砂糖漬,干しブドウ,ナッツ類,洋酒,香料などを混ぜ入れて変化をつけることが多い。この生地の代表的なケーキには,卵,小麦粉,砂糖,バターを1ポンドずつの同割で作ることから名付けられたパウンドケーキ(キャトル・カールともいう),果物,ナッツ類を加えたフルーツケーキ,木の年輪に似せて作られたバウムクーヘン,溶かしたチョコレートを加えた生地にチョコレートをかけて仕上げたウィーンの銘菓ザッヒャートルテなどがある。また,マドレーヌはバターケーキの生地を貝殻形などの小さな型で焼いたものである。…

※「バウムクーヘン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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