芽生(読み)めばえ

精選版 日本国語大辞典 「芽生」の意味・読み・例文・類語

め‐ばえ【芽生】

〘名〙
① 木の枝や幹・種子などから、新しい芽が出始めること。また、その芽。めざし。めだし。発芽(はつが)萌芽新芽
※雑俳・柳多留‐一五〇(1838‐40)「芽ばへには蕗のとうめく福寿艸」
接木挿木に対して、種から発芽して大きく生育した草木。実生(みしょう)
※野の花(1901)〈田山花袋〉七「その死んだ妹が山から芽生を取って来たのだといふ椿の樹が」
物事が起こり始めること。新しい物事が生じるきざしが見えること。また、そのものやそのような時。萌芽。きざし。
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉二「文三の眼より見る時はお勢は所謂女豪の萌芽(メバエ)だ」

め‐ば・える【芽生】

〘自ア下一(ヤ下一)〙 めば・ゆ 〘自ヤ下二〙
① 芽が萌え出る。芽が出始める。
民衆何処に在りや(1918)〈加藤一夫〉「芽ばえかけた新らしい生命幼木を踏みにじる」
② 新しい物事が生じるようなきざしが見える。
※街の物語(1934)〈榊山潤〉「奥さんの行ひに対する非難は、すでに前から草田さんに芽生えてゐたらしい」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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