コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

バリアフリー新法 ばりあふりーしんぽう

4件 の用語解説(バリアフリー新法の意味・用語解説を検索)

知恵蔵2015の解説

バリアフリー新法

高齢者や障害者が気軽に移動できるよう、階段や段差を解消することを目指した法律で、正式名称は「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」。駅や空港、バスといった公共交通機関を対象にした「交通バリアフリー法」と、大規模なビルやホテル、飲食店などを対象にした「ハートビル法」を統合して内容を拡充したもので、2006年6月に国会で可決、成立した。同年中に施行される。新法の最大のポイントは、計画策定段階から、高齢者や障害者の参加を求め、意見を反映させる点だ。市町村は、高齢者や障害者がよく利用する地域を「重点整備地区」に指定して基本構想をまとめ、構想に基づいて交通機関道路管理者、建築物の責任者らが一体となってバリアフリー化を進める。例えば、駅から駅ビルを経由し、バスに乗って市役所などに向かうといったルートを想定し、電車や駅、駅ビルやバス停、歩道、市役所の内部に至るまで、階段や段差をなくすよう検討を進める。2つの旧法でも、駅やホテルなど、基点となる施設を中心にした周辺道路までを一体に捉えてバリアフリー化を進めてきた。しかし、それらをつなぐ経路は整備の対象から漏れることがあり、段差が残ったままで移動が困難になるケースが見られた。

(平栗大地 朝日新聞記者 / 松村北斗 朝日新聞記者 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

バリアフリー‐しんぽう〔‐シンパフ〕【バリアフリー新法】

《「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」の通称》高齢者・障害者・妊婦・傷病者などが移動したり公共施設などを利用する際の利便性・安全性を向上させるために、公共交通機関・施設および広場・通路などのバリアフリー化を一体的に推進することを定めた法律。ハートビル法交通バリアフリー法を統合・拡充させた法律。平成18年(2006)施行。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

バリアフリー新法【バリアフリーしんぽう】

正式名称は〈高齢者,障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律〉。2006年施行。高齢者や障害者が気軽に移動できるよう階段や段差を解消することを目指す法律。駅・空港・バスといった公共交通機関を対象とした交通バリアフリー法と大規模ビルやホテル,飲食店などを対象としたハートビル法を統合して改正・拡充した法である。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

バリアフリー新法
ばりあふりーしんぽう

正式名称は「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」(平成18年法律第91号)、2006年(平成18)6月成立、同12月施行。それまであったいわゆるハートビル法(正称「高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律」平成6年法律第44号)と交通バリアフリー法(正称「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律」平成12年法律第68号)を統合した法律。
 バリアフリーとは、狭義の対象者としては障害者、広くいえば高齢者を含む社会的弱者が社会参加する上で支障となる物理的・精神的な障害(障碍)が除去された状態をいう。
 こうしたバリアフリーの施策の基本となっている障害者基本法は、1970年(昭和45)に制定されたが、その後2004年に目的、障害者の定義、基本的理念など大幅な改正が行われた。「障害者」とは、身体障害だけではなく、知的障害または精神的障害(以下「障害」と総称する)があるため、継続的に日常生活または社会生活に相当な制限を受ける者全般をいう。目的は、障害者の自立および社会参加の支援等のための施策の充実である。その基本的理念として「すべて障害者は、個人の尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい生活を保障される権利を有する」こと、「すべて障害者は、社会を構成する一員として社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加する機会を与えられる」こと、「何人も、障害者に対して、障害を理由として、差別することその他の権利利益を侵害する行為をしてはならない」ことが明記された。
 ハートビル法は、バリアフリーの建物の建築を促進し、交通バリアフリー法は、公共交通機関のバリアフリー化を推進するものであった。しかし、いずれも身体障害者を対象としていた。バリアフリー新法は、ここから「身体」の文字を消し、高齢者、障害者全般に、建物、交通機関の移動の円滑化を図るものである。
 移動等円滑化のために施設設置管理者が講ずべき措置として「公共交通事業者等、道路管理者、特別特定建築物の建築主等の基準適合義務等、旅客施設及び車両等に係る基準適合性審査等」が定められている。
 新法では、両法の対象外だった道路、路外駐車場、都市公園を追加し、新設・改良時のバリアフリー化を義務付け、これら既存施設や百貨店、病院、福祉施設など既存建築物のバリアフリー化も努力義務の対象に追加した。
 そして、関係市町村は、高齢者・障害者等の生活関連施設がある場所の移動の円滑化を図る必要性の高い地域等を「重点整備地区」と指定して、その地区における移動等円滑化に係る事業のために、移動等円滑化基本構想を作成し、公共交通特定事業を実施するなどによって、同法の目的を達成しようとしている。[阿部泰隆]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

バリアフリー新法の関連キーワードバリア・フリーハートビル法災害時要援護者名簿要援護者名簿全国一斉「高齢者・障害者の人権あんしん相談」強化週間ユニバーサルデザイン(UD)地域生活定着支援センター福祉避難所介護リフト高齢者・身体障害者用設備割増融資

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone

バリアフリー新法の関連情報