ドイツ西部、ノルトライン・ウェストファーレン州の鉱泉保養地。旧西ドイツの首都ボンの南部を占める郊外住宅地域で、官公庁街、大使館街ともなっている。略称ゴーデスベルク。ボンが首都に決まった1949年以来、多数の政府機関、日本などの各国大使館が設けられ、政府職員の住宅が増加した。西方にはコッテン森林地区が控え、ライン川河畔の遊歩道からは対岸にジーベンゲビルゲ山地が仰がれ、景勝の地である。
古くはローマ道がここを通り、1210年にケルン選帝侯によって築かれたゴーデスベルク城の岩山がそびえる。麓(ふもと)の村落では断層線に沿って鉱泉が湧(わ)き、1791年以来湯治に、1926年以来給水に用いられている。やがて邸宅地に発達し、1968年にボンに合併された。1938年のヒトラーとイギリス首相チェンバレンによるゴーデスベルク会談の開催地。
[齋藤光格]
ボンに隣接する保養地。1938年,ミュンヒェン会談の前にヒトラー,チェンバレンの首脳会談がここで行われた。59年ドイツ社会民主党は当地の大会で綱領を発表しマルクス主義との訣別を決定した。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…ライン川が市を縦貫し,市域の4分の3はその左岸が占める。ドイツ分割後に西ドイツの首都となり,1969年旧ボン市はバート・ゴーデスベルクBad Godesberg市,ボイエルほか8村を合併し,大ボン市となったが,90年10月のドイツ再統一にあたって首都の座をベルリンにゆずった。ドイツ分割の結果によってつくられた政治都市・管理都市であり,産業・商業都市の機能は小さい。…
※「バートゴーデスベルク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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