フシグロ(節黒)(読み)フシグロ(英語表記)Melandryum firmum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フシグロ(節黒)」の意味・わかりやすい解説

フシグロ(節黒)
フシグロ
Melandryum firmum

ナデシコ科越年草で,アジア東部の温帯に広く分布する。茎は無毛平滑で高さ 30~60cmとなり,長さ3~10cmの長楕円形でほとんど柄のない葉を対生する。この葉のつく部分,つまり節が紫褐色を帯びるのでこの和名がある。夏に,枝分れする花序を茎の上部葉腋につけ,長さ 1cm足らずの鐘形の萼筒をもった花をつける。この萼筒は緑色で縦に 10本ほどの紫褐色の脈が目立つ。花弁は萼筒の内側から5枚出て,白色であるがごく小さい。この属の植物としてはほかに南アルプスの北岳などに高山性のタカネマンテマ M. apetalumがあり,北半球の周極地方にも広く分布している。

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