フラナガン(英語表記)Edward Joseph Flanagan

改訂新版 世界大百科事典 「フラナガン」の意味・わかりやすい解説

フラナガン
Edward Joseph Flanagan
生没年:1886-1948

カトリック神父。第2次世界大戦直後の荒廃只中の日本を訪れ,その得意とする青少年補導の独特の手法をもって,戦災孤児・浮浪児対策に貢献した。アイルランドに生まれ,渡米してカトリック司祭となり,ネブラスカ州オマハに伝道中,浮浪児の非行対策として1917年,少年たちの自治精神による共同体生活を中心とする〈少年の町Boys Town〉を創設した。日本においても,この独自の施設運営をもって,非行少年対策に新機軸を導入しようと努め,社会事業界の注目するところとなった。やがてドイツに赴き,そこでも同様の企画を指導したが,飛行機事故で生涯を終えた。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「フラナガン」の意味・わかりやすい解説

フラナガン

米国のカトリック神父。アイルランド出身。ネブラスカ州の小麦凶作による失業者救済のために労働者ホテルを建設。続いて1917年,孤児棄児貧児の救済と教育のためにミズーリ州オマハに〈少年の町Boys Town〉を建設した。第2次大戦直後には日本を訪れ,戦災孤児・浮浪児対策に貢献した。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フラナガン」の意味・わかりやすい解説

フラナガン
Flanagan, Edward Joseph

[生]1886.7.13. アイルランド
[没]1948.5.15. ベルリン
アメリカのカトリック神父。 1917年に非行少年の矯正のため,自治的組織「少年の町」を創設し,47年日本を訪れ,影響を残した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のフラナガンの言及

【ボーイズ・タウン】より

…アメリカ合衆国ネブラスカ州東部の村。E.J.フラナガン神父によって1917年オマハにつくられた孤児収容施設が,西郊18kmに移され,1936年行政的に独立し面積約700haの村となった。少年たちによる自治が行われ,経済的には寄付によって支えられている。…

※「フラナガン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android