改訂新版 世界大百科事典 「ブレニム宮殿」の意味・わかりやすい解説
ブレニム宮殿 (ブレニムきゅうでん)
Blenheim Palace
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…この傾向は18世紀まで続き,イギリス各地にみごとな建築群を残した。ヨークシャーのカスル・ハワード(1712),オックスフォード近郊のブレニム宮殿,ダービーシャーのケドルストン・ホール(1770)などがその代表例で,様式的にはパラディオの邸宅やビラ,フランス・バロック期の邸館をモデルにしたものが多い。フランスのシャトーchâteau,イタリアのビラと並んで,イギリスの古い社会秩序の象徴である。…
…建築家としては,友人の第3代カーライル伯のためにカースル・ハワードの設計(1700)を行う。設計の専門的知識に関してはホークスムアの助力を得たが,代表作ブレニム宮殿(1725)の構成に見られるダイナミックなバロック的性格は彼自身の創案と考えられる。代表作には,ほかに,自邸バンブラー・カースル(1726),シートン・デラバル(1728)などのカントリー・ハウスがある。…
…ノーサンバーランド州出身で,1740年にバッキンガムシャーのストウStoweの庭園師となり,ケントとともに造園に携わる。以後,クルーム・コート(ウォーセスターシャー,1752),ブレニム宮殿(オックスフォード近郊,1769),クレアモント邸(サーレー,1772)など200を超す庭園計画に携わる。敷地のもつ〈可能性〉を十分生かした土地改造方法を唱えたことから,〈ケーパビリティ・ブラウンCapability Brown〉とあだ名される。…
…その功績により時のアン女王からマールバラ公に下賜された領地がこの村である。バロック様式の壮麗なブレニム宮殿が建設され,1874年にはウィンストン・チャーチルがここで生まれた。周辺は人造湖を含む大きな公園となっている。…
…ノッティンガムシャーに生まれる。C.レンの助手を務め,レンの没後はバンブラーの助手としてブレニム宮殿,カスル・ハワードの建築を行う。自己の作品にはカスル・ハワードの霊廟(1736),ロンドンのブルームズベリーのセント・ジョージ教会(1730),ウェストミンスター・アベーの西正面の塔の部分(1734)などがある。…
※「ブレニム宮殿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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