プログレッシブ・ロック(読み)プログレッシブロック

百科事典マイペディア 「プログレッシブ・ロック」の意味・わかりやすい解説

プログレッシブ・ロック

ロック音楽の一分野。略してプログレとも。クラシック現代音楽,ジャズ等他ジャンルの音楽分野を融合した大作中心の指向を持つ一連ロック音楽をさす。1960年代末イギリスで発生し,ピンク・フロイドキング・クリムゾンらが活躍,その後全ヨーロッパに普及した。インストゥルメンタルパートを重視することで,それまで〈歌+演奏〉の形でしかなかったロックを成熟させ,ロック音楽の大きな可能性を示した。
→関連項目ロック

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プログレッシブ・ロック」の意味・わかりやすい解説

プログレッシブ・ロック
progressive rock

ロック音楽の中でも,1970年代からシンセサイザーを多用して,電子音響に意匠を凝らした前衛的なもののこと。シンセサイザーの広範な普及後にも,その音づくりはいろいろな影響を与えた。

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世界大百科事典(旧版)内のプログレッシブ・ロックの言及

【ジャズ】より

…一方60年代には,伝統的に黒人音楽に親近感を抱いてきたイギリスから,ビートルズ,ローリング・ストーンズといったグループが生まれ,プレスリーの影響を強くうけながらも,リズム・アンド・ブルースを基盤に世界的な人気者となった。60年代半ば,ジョン・コルトレーンの音楽に刺激されて,アメリカ西海岸ではサイケデリック・ミュージックpsychedelic musicがおこり(サイケデリック),ロックと結びついてハード・ロックhard rock,プログレッシブ・ロックprogressive rockとなり,ジャズをはるかに凌ぐ絶大な人気を得た。 1960年代まで〈リズム・アンド・ブルースは黒人の,ロックは白人のもの〉といわれ,ポピュラー音楽界は,圧倒的に白人グループの天下であったが,ロック・ギタリスト,ジミ・ヘンドリックスJimi Hendrix(1942‐70)が登場した頃から,音楽界での白黒の区別は消えた。…

【ロック】より

…舞台では音楽だけでなく照明などもその効果を高めるようくふうされた。(6)プログレッシブ・ロックprogressive rock ピンク・フロイドPink Floydやキング・クリムズンKing Crimsonなど,1970年前後を活動のピークとするイギリスの一連のグループがその典型だが,現代音楽やジャズのサウンドをも取り入れ,重厚な音を駆使した多彩な編曲で,ロックの音楽的高度化をはかる試みがなされた。 こうしたさまざまな試みが1970年代前半まで展開されたが,試行錯誤も出尽くしたころ,レコード産業全体が不況に見舞われたせいもあって,ロックは再び低迷期を迎え,70年代後半は,ディスコ・ブームという名の商業主義路線に主導された時期となる。…

※「プログレッシブ・ロック」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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