ベールの法則(読み)ベールノホウソク

デジタル大辞泉 「ベールの法則」の意味・読み・例文・類語

ベール‐の‐ほうそく〔‐ハフソク〕【ベールの法則】

溶液による光の吸収濃度に比例するという法則

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「ベールの法則」の解説

ベールの法則
ベールノホウソク
Beer's law

吸光度が吸収物質の濃度に比例するという法則.吸収物質の光路を一定としたときの単色光に対する吸光度(または光学密度)Dは,その物質の濃度をc mol L-1光路長d cm とすれば次式で表される.

D = εcd

εは光路が単位長さ(1 cm)のときの希薄溶液に対する単位濃度当たりの吸光度でモル吸光係数という.この法則は希薄溶液に対してよく成立するので,光吸収による溶質定量分析に広く利用されている.溶質の濃度が大きくなると,この法則は成立しなくなるが,そのときの検量線が利用される.[別用語参照]ランベルト-ベールの法則

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

法則の辞典 「ベールの法則」の解説

ベールの法則【Beer's law】

( 1 ) フォンベールの法則を参照.

(2) 溶液の光吸収と濃度との関係を表す法則.入射光強度 I0,透過光強度 I としたとき,吸光度(logI0/I))は溶質の濃度に比例する.ランベルト‐ベールの法則*も参照.

なお,分野によっては「吸光度は分子数に比例する」という表現になっていることもあり,これだと光路長の影響ランベルトの法則)は利かなくなる.

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栄養・生化学辞典 「ベールの法則」の解説

ベールの法則

 →ランベルト-ベールの法則

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