ペルナンブコ州(読み)ペルナンブコ(その他表記)Pernambuco

デジタル大辞泉 「ペルナンブコ州」の意味・読み・例文・類語

ペルナンブコ(Pernambuco)

ブラジル北東部にある州。16世紀から他地域にさきがけてポルトガルによる植民が始まる。一時、オランダ領となるが旧に復す。自治気風が強く、19世紀のブラジル独立後は中央政府にたびたび反乱を起こした。フェルナンド‐デ‐ノローニャ諸島オリンダなどの観光資源が多い。州都レシフェ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ペルナンブコ州」の意味・わかりやすい解説

ペルナンブコ〔州〕
ペルナンブコ
Pernambuco

ブラジル北東部の州。州都レシフェ。南アメリカの最東部に東西に細長く延びる州で,東は大西洋に面する。幅狭い海岸低地とブラジル高原の北東部にあたる準平原地帯からなる。サバナ気候で,8月~2月が乾季。南東貿易風の影響を受ける海岸低地は年降水量 2000mmに上る多雨地域であるが,内陸部は雨が少なく,カーティンガと呼ばれる落葉性の低木林に覆われた半砂漠状の乾燥地帯が広がり,しばしば厳しい干魃に見舞われる。ブラジルで最も人口密度の高い州の一つであるが,住民の大半は海岸地方を中心とした東半に集中。主産業は農業で,海岸低地ではサトウキビ,バナナ,オレンジ,ココヤシサツマイモトウモロコシキャッサバイネ,高原の東斜面ではワタ,コーヒー,豆類,タマネギ,トマト,タバコなどが栽培される。内陸部ではウシヤギなどの飼育が盛ん。工業は古くからの製糖綿織物,たばこなどの農産物加工が中心で,ブラジル南部に比べて立ち遅れが目立ったが,政府の工業誘致政策のもとに,製鉄,非鉄金属加工などを含む各種工業が進出した。レシフェはブラジルの主要貿易港の一つで,市を中心に鉄道・道路網も比較的よく発達している。面積 9万8312km2。人口 850万2603(2006推計)。

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