ポツダム緊急勅令(読み)ポツダムきんきゅうちょくれい

百科事典マイペディアの解説

ポツダム緊急勅令【ポツダムきんきゅうちょくれい】

明治憲法第8条第1項による緊急勅令〈ポツダム宣言ノ受諾ニ伴ヒ発スル命令ニ関スル件〉(1945年9月)のこと。太平洋戦争で無条件降伏した日本に対し連合国は直接統治を避け,日本政府を通して間接に統治する方法をとった。日本政府は連合軍最高司令官の指令を実施するため,本来なら法律で定めなければならない事項も命令で行えるようにし,緊急勅令の形式をとった。1952年サンフランシスコ講和条約発効とともに法律で廃止。→ポツダム政令
→関連項目出入国管理および難民認定法

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世界大百科事典内のポツダム緊急勅令の言及

【緊急勅令】より

…つとに《憲法義解》がこのような濫用をすれば〈憲法ノ条規ハ亦空文ニ帰〉すると警告していたが守られなかった。第2次大戦後の緊急勅令としては,1945年の〈ポツダム宣言ノ受諾ニ伴ヒ発スル命令ニ関スル件〉(一般にはポツダム緊急勅令と略称)がある。日本国憲法は緊急勅令の制度を採用せず,ただ参議院の緊急集会の制度を設けるにとどまる。…

【勅令】より

…緊急勅令には,暫定的な法律の性質をもつ立法的緊急勅令(8条)と緊急の財政処分をなす財政的緊急勅令(70条)の2種があり,政府権力を強化していた。とりわけ敗戦直後(1945年9月20日)の〈ポツダム緊急勅令〉(‘ポツダム′宣言ノ受諾ニ伴ヒ発スル命令ニ関スル件)は,連合国最高司令官の要求を実施するためにとくに必要な場合には,命令の形式(ポツダム命令)で所要事項を定めかつ罰則を設けることを認めることにより政府に白紙的に授権し,これに基づき公職追放(ポツダム勅令による)や団体規制(ポツダム政令による)などの占領政策が強権的に遂行された。なお,日本国憲法の下では,独立命令や緊急勅令はいっさい認められない。…

※「ポツダム緊急勅令」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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