マウナ・ケア山(読み)まうなけあさん(その他表記)Mauna Kea

日本大百科全書(ニッポニカ) 「マウナ・ケア山」の意味・わかりやすい解説

マウナ・ケア山
まうなけあさん
Mauna Kea

アメリカ合衆国、ハワイ諸島の南東端、同諸島中最大のハワイ島北東部にある第四紀の巨大な玄武岩質楯状(たてじょう)火山。標高4205メートル。ハワイ諸島の最高峰西イリアンジャヤ山(5030メートル)に次ぐ、世界第二の島峰である。水深約4000メートルの海底からそびえ立ち、海面上の直径が約45キロメートルもあるが、山体の傾斜は緩やかである。山頂カルデラから三方向に割れ目地帯が存在し、噴石丘に富む。最後の噴火は数千年前と推定され、噴火記録はなく、噴気地熱現象も認められず、再噴火のおそれはない。熱帯にありながら冬には頂部に積雪があり、スキーを楽しめる。最終氷期には、標高3000メートル以上は厚さ100メートル近い氷帽に覆われ、いまも氷堆石(ひょうたいせき)や擦痕(さっこん)が残存する。山麓(さんろく)には広大な牧場が多い。

諏訪 彰]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「マウナ・ケア山」の意味・わかりやすい解説

マウナ・ケア[山]
Mauna Kea

アメリカ合衆国ハワイ州,ハワイ島中北部の休火山。標高4205mで,ハワイ諸島の最高峰である。山頂部は雪におおわれることが多く,山名は〈白い山〉を意味する。海底からの高さは9600mにも及ぶ楯状火山で,火山体自体の高さは世界最高。上部にはワイアウ湖などの氷河湖モレーンがみられる。スキーや狩猟などの観光地として知られ,山麓斜面ではコーヒー栽培が行われる。
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