マウリッツハイス美術館(読み)マウリッツハイスビジュツカン(英語表記)Koninklijk Kabinet van Schilderijen (Mauritshuis), Den Haag

デジタル大辞泉 「マウリッツハイス美術館」の意味・読み・例文・類語

マウリッツハイス‐びじゅつかん〔‐ビジユツクワン〕【マウリッツハイス美術館】

Mauritshuisオランダハーグにある王立美術館。1822年開館。フェルメールレンブラントなどオランダ画家の作品を所蔵する。名称は「マウリッツの家」の意で、建物に17世紀のオランダ領ブラジル総督ヨーハン=マウリッツの邸宅を使用していることから。マウリッツハウス美術館。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マウリッツハイス美術館」の意味・わかりやすい解説

マウリッツハイス美術館
マウリッツハイスびじゅつかん
Koninklijk Kabinet van Schilderijen (Mauritshuis), Den Haag

オランダの首都ハーグにあり,規模においてはアムステルダム国立美術館に劣るが,質的にはオランダで最も優れた美術館の一つ。運河沿いに立つ建物は,1633~44年にナッサウ=ジーゲン公ヨハン・マウリッツのために,ピーテル・ポストがヤーコプ・ファン・カンペンの設計に基づいて建てたもの。代々のオランニェ公が集めたコレクションを 1820年に国が買い上げ,1822年,美術館として公開した。1889年に美術史家アーブラハム・ブレディウスが館長となり,系統だった収集活動が行なわれて,今日のコレクションの基礎が築かれた。ロヒール・ファン・デル・ワイデン,ハンス・メムリンクに始まり,17世紀のオランダ絵画を中心とするが,特にレンブラント・ファン・レインの『ニコラース・テュルプ博士の解剖学講義』『サウルの前で琴を弾くダビデ』,ヤン・フェルメールの『デルフト眺望』などは広く知られている。

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百科事典マイペディア 「マウリッツハイス美術館」の意味・わかりやすい解説

マウリッツハイス美術館【マウリッツハイスびじゅつかん】

オランダのハーグにある王立美術館Mauritshuis。建物は1633年―1644年にナッサウ伯ヨハン・マウリッツJohan Mauritsのためにカンペンが建てたイタリア古典様式の宮殿建築で,ナポレオン戦争後美術館となった。建物や蒐集品の規模はさほど大きくはないものの,レンブラントの《テュルプ博士の解剖学講義》,フェルメールの《デルフトの眺望》,ハルスメムリンクなどオランダ絵画の名品を多数収蔵する。

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世界大百科事典(旧版)内のマウリッツハイス美術館の言及

【オランダ美術】より

…オランダ美術の特質と歴史展開を概観するにあたっては,この国の美術がもっぱらレンブラントとフェルメールを代表とする17世紀の絵画によって人々に知られ,評価されているという独特の事情についてまず最初に触れておかねばならない。こうした現状は決して日本に限られたものではなく,むしろオランダ美術に備わった二つの特殊な性格を端的な形で示している。その第1は,オランダの歴史において17世紀がもつ,他の時代に対して不均衡なまでに圧倒的な重要さである。…

【ハーグ】より

…王立図書館,国立公文書館もある。さらにレンブラントの作品を多く所蔵しているマウリッツハイス美術館,いわゆるハーグ派の画家たちの作品を集めた国立博物館,オランダ衣装博物館,郵便博物館,拷問器具博物館など各種の博物館がある。また郊外にはミニチュアの町として観光客の人気を集めているマドゥローダムがある。…

※「マウリッツハイス美術館」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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