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マツノマダラカミキリ マツノマダラカミキリMonochamus alternatus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

マツノマダラカミキリ
Monochamus alternatus

鞘翅目カミキリムシ科。別名マツノトビイロカミキリ,マダラヒゲナガカミキリともいう。体長 18~27mm。体は黒ないし赤褐色で,頭部と前胸背は黄褐色の微毛を密生し,斑紋をなす。前胸両側に棘突起がある。上翅には黒,白,褐色の斑紋がある。触角は非常に長く,雄では体長の2倍以上。マツの大害虫で,幼虫はおもに衰弱木の樹皮下を食害し,成虫は松枯れの原因の一つとなるマツノザイセンチュウを媒介する。本州,四国,九州,南西諸島,台湾,朝鮮,中国に分布する。

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世界大百科事典 第2版の解説

マツノマダラカミキリ【Monochamus alternatus】

甲虫目カミキリムシ科の昆虫(イラスト)。別名マツノトビイロカミキリ,マダラヒゲナガカミキリ。マツを枯らすマツノザイセンチュウを運ぶことで注目されている。成虫は5~6月ころから出現,マツの若い枝を食するが,センチュウは食痕から木の中へ侵入する。カミキリは樹脂の流出の止まった異常木に産卵。このころ,木の中のセンチュウは爆発的に増える。幼虫は樹皮下から材の中へ食べ進み,4~5齢で越冬,翌年の5月ころから蛹化(ようか)する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

マツノマダラカミキリ
まつのまだらかみきり / 松斑天牛
[学]Monochamus alternatus

昆虫綱甲虫目カミキリムシ科に属する昆虫。マツ類の害虫で、本州から琉球(りゅうきゅう)諸島まで産し、朝鮮半島、台湾、中国にも分布する。体長18~30ミリ、体は暗褐色ないし黒褐色であるが、黄褐または赤銹(あかさび)色の毛に覆われ、前胸背部に赤銹色の縦条が一対あり、上ばねは各三条の同色の縦条があって、その間室は白と黒の毛斑(もうはん)を交互にもつ。触角は赤褐色で雄では体長の2倍以上、雌でも1倍半近くある。成虫は5~9月に現れ、夜間活動してマツの若い枝を噛(か)み、枯れた枝に産卵する。この昆虫は体内にマツノザイセンチュウを保有しており、噛食(ごうじき)の際にマツに侵入するので松枯れの原因となるため、防除が問題になっている。そのためスミチオンの空中散布が以前から行われているが、効果は薄く、ほかの小動物に影響が大きいことが知られており、餌木(えぼく)を置いて誘引し、捕獲するほうがはるかに効果的であるとの報告がある。[中根猛彦]

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世界大百科事典内のマツノマダラカミキリの言及

【マツノザイセンチュウ(松材線虫)】より

…マツクイムシの被害といわれるマツの枯損はこれによって起こる。5~7月ころ,耐久型幼虫がマツノマダラカミキリによって運ばれ,その食害傷からマツの若枝に侵入し,樹脂道内に定着する。その作用でマツが発病したあとセンチュウは旺盛に増殖し,樹体内いっぱいに広がる。…

※「マツノマダラカミキリ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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